HOME > EVコンテンツ

EVコンテンツ

2015-06-07 17:25:01EVオーナーズクラブ カンファレンス2015 in HAKONE(2015.5.30) 開催報告 その2 座談会②

さて、休憩を挟んでの座談会②の内容の報告です。

 

司会

 それでは、座談会②を進めていきたいと思います。ここからは、経済産業省の鈴木さんに加わっていただきます。

座談会②のテーマは「V2Hの現状と今後は・・・」ということで、12時まで進めていきたいと思いますが、V2Hの最新システムの紹介を、三菱電機のスマートエネルギー製造部の土本さん、スマートエネルギー営業部の畑さんにプレゼンをお願いしたいと思います。

 

三菱電機(株) スマートエネルギー製造部 畑さま

 京都製作所から参りました三菱電機の畑と申します。V2H(ビークル・ツー・ホーム)いうSMART V2Hという、そのまま商品名にさせていただいた製品を去年の秋から発売させていただきました。これは、世界で初めて太陽光発電と連携できる商品です。

 お話のまえに、ちょっとお聞きしたいのですが、我が家に太陽光発電ついているよと言うお方お手をあげていただけませんでしょうか。。。。。 結構いらっしゃるんですね! じゃ、話が早いんですけれども(笑)。先ほど三菱自動車の方から、「今後の太陽光発電の電気を売れなくなったらもったいないな」「それ捨てるのだったら貯めようか。水素に変えようか」という発言がありました。まさに、そこを考えて、第一歩として発売をさせていただきました。資源の無い我が国に何がお役に立てるか、という視点でやらせていただいています。

 現状、充電・放電が可能な、私どものV2Hと互いにコミュニケーションをとれる電気自動車は、i-MiEVシリーズ、アウトランダーPHEV、日産リーフ、e-NV200これもつなげていただけることを確認ずみです。

 

 太陽光発電システムの業界では、定置型のリチウムイオンバッテリーと組み合わせてどうやって売ろうかと言う世界があるのですが、私どもは、定置型のバッテリーは本命でないとみています。他社さんでは、10年経って放電容量が下がっていって買い換えが必要なものを、7kWhの電池を270万円で売っている。こちらの自動車で10.5kWhのi-MiEVでしたら160万円、しかも、走るで(笑)、という、これは絶対本命だと思っているんですね。

 何が、世界初かというところをちょっとご紹介させていただくと、太陽光発電と連携しますということですね。お使いなられているお客様には説明が不要かと思いますが、太陽光発電の電気は分電盤に入ります。系統の電気も分電盤に入ります。売電するときは、太陽光の電圧が高くなるので、系統に逆潮流します。メーターは一方通行ですので回った分だけ売電できる。ところが、2011年3月より電気代が相当上がってきております。関西電力では、原発の比率が一番高い電力会社ですので、相当電気代が、地震以来3割上がっており、まだ上げるとおっしゃっているわけですよ。いま、新しく契約しますと、売電の金額は33円/kWh、ダブル発電だったら30円しないという時代に入って来ました。東京電力のプランの中には、夏場の暑い時間には50円を超えるプランもあるので、そうであるならば、売っても33円とか27円しかならないのですので、貯めて使おうという時代に突入していているということを、みなさんまず認識していただきたいと思います。

 

 では、このSmartV2Hですが、どう繋がるのかと言うのをご説明いたします。

このように、すべてV2Hに入れます。太陽光発電の電気も分電盤に入れていたのをV2Hに入れます。系統もV2Hに入れます。分電盤にV2Hから来るんですよね。V2Hが積極的にコントロールするのでスマートV2Hという商品名としています。

 

 経済性というところが、今までは下の方のメリットでしたが、どんどん上がってくるようになりました。その次のメリットは停電時の安心感です。

 具体的に何ができるのか、定置型のバッテリーは精々2kWくらいしか放電できないのですが、SmartV2H は6kW放電できますので、IHクッキングヒータをつけて霧ケ峰のエアコンをつけて、さらになにかつけることができます。また、EVへは倍速充電が可能でございます。i-MiEVだと3時間で充電ができる。先ほどは大容量電池と申しましたが、7.2kWhの某社の製品で一番世の中で売れているサムスンバッテリーの商品に対して、i-MiEVでしたら倍、リーフさんに至っては3倍以上の放電容量があって、しかも、価格的にはリーフと同じくらいの価格で240万くらいするものだとご理解ください。

 

 次に、ここが初めてのところですが、太陽光発電で自給自足できるようにしました。太陽光発電をお使いの方ならお判りになると思いますが、もし系統が止まった場合、太陽光発電があっても自立運転に切り替えて1,500Wまでしか使えないんですよね。これが4,000Wもしくは5,500Wのパワコンがついていましても、系統に放電されますと、外の保守メンテナンスしている方が感電する恐れがあるので、この1,500W制限は電力会社との系統連携するときの約束事なのです。停電したら、太陽光発電による自立運転に、オーナー様が切り替えると、それは1,500Wまでしか使えません。4000W、もしくは5500Wのパワコンの仕様をフルに使えないのです。

 しかし、私どもの商品だけは、このパワーコンディショナーの能力をフルで使うことが出来ます。系統が止まったら、V2Hのリモコンが点滅して知らせます。停電しても、自立運転しますか?イエスを押すと、電気自動車からこの電気をパワコン側に送ります。パワコンは系統が復旧したとだまされるわけです。パワコンは、系統復旧したとだまされるので運転を再開します。その電気はV2Hに入りまして、当然V2Hは系統に流さずに分電盤に送ります。パワコンの能力の5500Wの出力が、分電盤に入りますと、非常用のコンセントに繋げ変えずに、みなさん使っているいつものコンセントで、太陽光発電しているときに限りますが、フルで5500Wを取り出せるというのがこのV2Hの特徴で、業界初・世界初の機能です。

 

 もう一つ大切なことがございまして、V2Hシステムは、従来の製品はダブル発電となってしまう、すなわち売電価格が下がってしまうのですが、このSmartV2Hは、自動車のバッテリーの放電が始まると時には売電を止める、そういう制御をする機能があります。つまり、太陽光発電の余剰電気のみを売電するタイプYがございます。また、全量売電したいというお客様には、ダブル発電になりますが、タイプMがあります。

 今48円、42円、37円で売電している方は、タイプYを買っていただけると、そのままの売電価格でV2Hを利用できます。また、補助金が半分いただけるとのことですので、まだ出たばかりですが、定置型が200万で7kWを買うよりも、絶対いいですよとお話をしていただいた訳です。

 

質問をお受けしたいと思います。

Q.素晴らしいシステムだと思いますが、太陽光パネルはどこでも対応しているのでしょうか?

A. モジュールの問題ではなく、パワコンの問題なんです。美しい正弦波が出ているとか電気の質の問題があり、パワコンの相性があり、他社さんとはできないものも有ります。三菱電機のパワコンだと動きますが、他社のパワコンの場合はチャレンジしてみないと分からない場合があります。最新モデルは自社で試験する場合もありますので、販売会社さんに相談してみてください。

 

Q.  i3には対応可能でしょうか? HEMSにつなぎこみで全体のコントロールができるのでしょうか?

畑さん> HEMS はどちらでしょうか?

質問者> たぶん東芝だと思います。

 

A. まずBMWのi3については、情報が入手できていないのですが、放電ができる車かどうかです。これから、BMWさんにお伺いして、放電が可能かどうか、できないのであれば、出来るようにお願いする活動をする。現時点ではわかっておりません。

 ヨーロッパメーカーさんは、電気自動車を放電して宅内の電源として使いたいという思考があまりないと感じています。そこに同調いただいて、チャデモで放電可能なら我々は大歓迎です。そういうスタンスです。

二つ目の東芝さんのHEMSに入るかということですが、自分たちのHEMSも作ったばかりで、パナソニックさんのAiSEG(アイセグ)ほど、完成で来ているものとは思っていませんが、早く追いつきたいなあと思っています。他社さんのMEMSとは、基本的には信号は同じなので繋がるはずですが、検証できていませんので、追々お時間いただいて発表させていただきたいと思います。

 

 

司会

 自治体さんはこのようなV2Hに対する取り組みなど、対応はいかがでしょうか?

 まずは、神奈川県長島さんからですね(笑)

 

神奈川県(長島さま)

 このV2Hは、神奈川県では去年までは補助金を組んでいましたが、本年度はなくなってしまいましたが、6月に補正予算を組みますが、単にV2Hだけに補助金を出すというのはたぶんないのですが、スマート化を進めていかないといけないとみているので、ZEHとか言われているゼロ・エネルギー・ハウスに向けて、おそらくこういうシステムはマストになっていくと思うので、そういう観点では補助金とは考えていきたいなあと思っています。

 

兵庫県淡路県民局(地白さま)

 同じかもしれませんが、これに特化した補助云々は具体的には話には出ていませんが、EVの普及に絡めて、昨年のイベントでは、HEMSの展示だとか、普及の一環ではやらせていただいているのが現状です。

 

さいたま市(寺村さま)

 実は、他部署で補助金、たとえば、太陽光パネルをつけた際の補助金があります。

どれくらいあるかは、HPで検索中です(笑) 確か、HEMS等に補助金があるのは聞いたことがあったのですが、、、、

 

箱根町(斉藤さま)

 V2Hに特化した補助金というのはないのですが、当然、どこの市町村にもあるとは思いますが、太陽光発電の補助に関しては、継続してやっております。

 

司会

 この中に、某電力会社様がいらっしゃいますので、その方にもお聞きしてみたいと思います

 

EVOCメンバー

 本日は、EVのことと、V2Hシステムの事でお話があったかと思いますが、来年4月に電力自由化が始まります。

 どこの家庭でも、どこからでも電気を買ってもいいという時代が来るわけですね。今日話があった電気自動車、V2Hシステムというのがかなり関わってきます。電気自動車というのは、太陽光発電とか、再生エネルギーから充電したものを走らせるのが一番いいんです。新電力といわれるPPSというところは、こういった売りで出てくる可能性があります。うちは、太陽光発電でクリーンな電気を作っていますから、買ってください。電気自動車に乗っている人間だとすれば、いいねということで買う方もいるでしょう。V2Hをふくめて、これからいろんなニーズ、多種多様ないろんな選択肢が増えてくると思います。

 一点だけお話しさせてください。V2Hと電気自動車の話が出ていますが、今ニュースでやっているスマートメーターというのをバンバンつけています。30分毎の電気の使用量が分かるようになります。そうなってくると、HEMSシステム、V2Hシステムとデータ連携することで、より理想的なエネルギーの使い方ができて、無駄な電気を使わなくても済みますよということなので、メーカーさんの方も、スマートメーターのデータを受けたV2Hシステム、HEMSシステムそれに絡めた電気自動車そういったものがどんどん出てくると思います。競争が激しくなってきますから、そんな中で、みなさんは賢くいろんなメニューをチョイスしてやっていただければと思います。

 

司会 時間を押してまいりましたので、桑原のほうから一言。。

 

代表 今日は一言も喋っていないのですが(笑)

 私がしゃべると独り舞台になるので、みなさんの意見をどんどん言っていただいた方が、今後の為になるだろうとの思いですので、今日はあえて発言しないようにしています。

 

 一つだけお願いしたいのは、今回、折角、三菱電機さんとEVOCとのコネクションが出来ましたので、わたくし共をモニターとして使っていただけたらと思っております。そのモニターの特典を出していただいて、非常に大きなマーケティング出来るんではないかと思います。是非、EVOC窓口としていただいて、データもとっていただくようなモニター的な使い方を是非我々メンバーに提案していただけたら、特別価格の設定を是非お願いしたいと(会場爆)、特別な特典をお願いしたいと思います。

 

司会

 こういうこともあると思いまして、うちは屋根を開けて置きましたので、言っていただければと思います。(笑)

 前半 バッテリー、インフラ、V2Hと盛りだくさんでしたが、午後からは、QCインフラ、料金、こういった話で進めていきたいと思います。

 ここまでのところ、パネラーの皆様には拍手をお願いします。(拍手)

 

座談会③につづく

* 本報告その3 にも記載しておりますが、 本記事内容を無断で引用することはお控えください。



▲ページの先頭へ