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2015-06-07 17:46:01EVオーナーズクラブ カンファレンス2015 in HAKONE(2015.5.30) 開催報告 その3 座談会③

引き続き、座談会③についての報告に移りたいと思います。 

 

司会

 後半戦を進めていきたいと思いますが、座談会③のテーマは、みなさん一番興味のある話題であります充電インフラに関してです。

 このところ充電インフラが整ってきたのですが、今までどうなされて来たか、今どうで、これからどうなっていくかそういった話を皆さんでしていけたらなあと思います。

 

 最初に、皆さんよくご存じのアプリEVsmartを提供されているアユダンテの安川さん、いままで充電インフラの整備をされるのに尽力してくださっているEV ステーションの小野さんに前に出ていただきます。

 

アユダンテ 社長 安川さま

 私の会社では、アプリのEVsmartを作っていまして、三菱自動車さんの電動車両アプリにも提供しています。

 充電インフラに関してですが、設置事業者様、各自治体様、販社様との情報交換により、充電器データを集めていく中で 数としてのインフラは整ってきたのかなあという印象です。私たちが把握している充電箇所はもうすぐ5,700基くらいになるかなあと言う状況です。普通充電は、我々の方は8,200か所くらいかなあと、全部チェックしているので使えないところは削除しているので、すこし少ないかもしれません。

 サポート窓口に問い合わせがくる内容を見ていますと、こちらにいらっしゃるみなさんは詳しいのですが、出力の低い充電器ですとか、充電器の出力が良くわからないという感じなんですね。充電器につないで初めて15分たっても全然進んでいない。30分して戻ってきたらみたら思っていたより全然進んでいない。そこでアドバイスが得られれば良いのですが、こういうコミュニティーに属していない方ですと、そういうのもわからなくて車を売却してしまうかたもいらっしゃるようです。また、時間が過ぎてしまって8時までのスポットに8時5分についてしまったら使えないとか、そういったこともあるようです。

 そういったQCの使いかたの情報の充実というのも、ディーラーさんで、販売している段階で、もっと強化していったらいいなとちょっと思っています。

 

 

司会 

 次に、EV ステーションさんですが、群馬県を中心にかなり多くのQCの設置をなさっているようですが、これに関してご苦労あったかと思いますが。

 

EV ステーション 代表 小野さま

 群馬県で、電気自動車の充電器の設置、および、新古車、中古車ふくめEVの販売を行っておりますEV ステーションの小野と申します。

 最初は、一ユーザーで登録させていただいたのですが、そのなかで、ユーザー側の立場が分かって設置している業者が非常に少ないのです。車種によって下のコンクリートの土台が大きすぎて近寄れなくてコードが届かないとか、向きをいろいろかえてみたりしても、どうやってもコードを挿せられない充電器とか、実際にMINICAB MiEVで実際に遭遇しています。そういうことが無いようにうちでは設置しているのですが、実際に利用してみると、お客様は想定外の止め方をされる場合があるのですね。たとえば、アウトランダーPHEVでは前から止まればすぐ横からひっぱって挿せるのに、何故かバックして止めたために、防護ポールを倒したり予想外の事故があったりしまして、いまだに試行錯誤しています。そういった意味で、みなさんにも情報を頂ければ助かります。

 充電器のデータですが、結構集まってきていまして、群馬で設置した24台約7,000件のデータの平均値が出ている状態です。みなさんが一回で充電される量は、うちのは全部25kWなのですが、一回6.2kW、時間平均では30分でなく25分です。ちょっと細かくなりますが、市内の方は23分、郊外は26分と郊外の方が長くなるという傾向があります。リーフの方が、電池が大きいからたくさん入るらしく、一回入れていただくと6.5kWが平均、三菱は5.3kWが平均でして、正直、テーマにも出ていますけれども、価格に不平等が出ているというところがあります。

 うちのお客様で実際にあったのですが、ファミリーマートさんで急速充電したら、いつも入っている量が入らなかったというので、うちに戻ってきて「車が壊れた」と言われたんですよね。充電器の出力が違うといことにやっと納得していただくのに30分位かかったのですね。そういった、説明ができる車屋さんだとか、そういった育成が、今後必要となってくるのではないのかなと思っています。

 

司会

 打ち合わせの中で考えていたテーマの一つが、まさに出力に関することでした。皆さんどなたにお聞きしても、従量制が一番フェアであるとおっしゃいますよね。最初のテーマは小野さんがおっしゃっていたところなんですよね。安川さんのところには、充電器のスピードに関する表示のニーズはありますか?

 

アユダンテ(安川さま)

 先ほど少し申し上げた部分もありますが、初心者の方には、出力というのが何なのかよくわかっていない。アンペアも、ボルトも、WもkWもよくわからないという状態です。ニーズがそもそも発生していないという感じなのです。出力に関していうと、私たちは、出来る限り出力表示しております。中速とか低速とかでなく、44、40とか25とか、全部kW表示をしています。その理由は上級ユーザーさんが、これで何分で終わるかなあパッと計算で出せるようにするということなんですが、おそらく一般の方は気にしていらっしゃらないかなあという感じではあります。その辺が問題なのかどうかわかりません、出力の表示の重要性に関しては、私はもちろん賛成です。

 上級ユーザーさんよりたくさんコメントいただいているので、何V 何Aだったよと、報告してくださる方も多いですし、これは25kWのQCだと口コミを送ってくださるお客様もいらっしゃいます。面白いのは、設置者さんに聞くと、出力は分かんないですよすね。こちらは違うとおもいますが、(EVステーションさんをごらんになって)(笑) 

 通常、設置者さんにこちらが、出力は何kWですかときくと、「それどこを見るとわかるんですか?」となるんです。大体90%くらいの方がそうなります。写真を撮って送ってくださいとかで、機種や、型番から出力が分かったりします。

 

代表

 この話題は、日産さん、三菱さんオーナーさんはそれぞれのカードをもっていてリーズナブルに充電できているので、ほとんど問題ないのかあと思うのですが、i3オーナーにとってみたら、死活問題の話題なのです。ちょっと前までは、中速でもいいからとにかく一杯つけてくれと皆言っていましたよね、それは、QCがタダだったからですよね。とにかく数が多い方が良いと。ところが、4月からのNCSの課金が実施されて以来、時間単位になって来た。日産さんは入れ放題で別ですが、三菱自動車、NCSのカード利用は、時間制になっているんですよね。そうすると、中速になると、全くもって高い料金だというような設定になっている。

 もう一つの問題は、中速の25kWだといっても、車種にもってもまた違うんですよね。125A 50kW出る充電器だったら良いのかというと、これも車種によっては100Aしか出ないとか、アウトランダーPHEVで50A、MINICAB MiEVは60Aしかでない。そんなこともあって、非常に混乱している状況なんですよね。ですので、その辺を旨く整理していく必要があるんではないかと。

 もっと、懸念されるのは、今の状態では出力の低い充電器は淘汰されちゃうという不安がありますよね。皆さんそっちの方を使わなくなる。特に、冬場は25kWだとキリがない。1時間充電しても80%いかない、そのような状況でビジターで1時間充電すると3,500円くらいになる。とんでもない料金な訳ですね。

 非常に混乱している状況で、今日はNCSさんをお呼びしたかったのですが、来ていただけなかった。おそらくNCSさんはこの状況を分かっているだと思うのですが。

 今後、VWさんや、いろんな海外メーカーさんが市場参入されている中で、そこだけ高い料金を払わされるのは、とんとおかしいと思っています。この辺をこの会議の中で討議をして、世の中に訴え掛けていくというのも、この座談会③のメインテーマにしています。

 

司会

 自治体さんは、この関してはご意見とかありますか? 体験とか?

 長島さんが無いと言えば、みなさんないとお答えしますね(笑)

 鈴木さん、経産省では、この話に関して出ていますでしょうか?

 

経済産業省(鈴木さま)

 料金体系の話ですが、今言われた通り、先ほど言われた20kWの充電器(単相タイプというものなんですが)、この一年間で、おそらく1,000基以上設置されました。ユーザーの方にとってみると、カードによって高い安いがあり、使い勝手がよくないなあ、これから電池が大きくなったら使いようがないなあというのも事実かもしれません。

 ただ、急速充電器1基、今言われた単相20kWで、一番多い価格帯は本体220万、工事費の平均単価が昨年度の実績ベースでいうと320万、合わせて約500万を、2/3国補助して、1/3をNCSが負担していた。また、ランニングと言うのがあり、メーカーによってメンテナンス費用が分かれていますが、高いところで一番標準の売れているもので通信費込み年間39万9千円なんですよね。充電器の基本料金が特別処置により、低圧電灯契約、単相で、地区によって違うんですが群馬で8万くらいでしょうか。

 それが普及する前の約1,400基と言われるものに関しては、おそらく3相の50kWのタイプの大きい充電器ですが、これも年間の基本料金は、地区によって違いますが、低圧、高圧と種類が分かれていて、仮に低圧の事業用だった場合、80万とか100万とかします。使われなくても基本料金はかかる。それが1,000基以上世の中にあります。

 仮に一回500円としても、メンテナンス費用と基本料金をカバーすることは不可能ですね。実際ありえないかもしれませんが、たとえば月500回使われたとしたら多少ペイできる数字にいくかもしれません。が、そもそも充電器も壊れてしまうので、メンテナンス費用のカバー対象外となってしまう可能性があります。使われなくても損するし、使われても損するという状況となります。50kWとかタイプを入れてしまうと、一番負担をしている人は、自動車メーカーでもなく、ユーザーさんでもなく、設置者なんですよね。

 設置者というのは、民間企業が設置する場合は経済合理性を考えて、たとえば3年以内に黒字にしないといけないといけなと考えると、絶対つけられない。50kWのQCを、利益なしで、せめて投資分をチャラにするということ考えて設置する人はほぼ皆無です。環境イメージで何とか売り込みたいので多少お金がでても、会社で車をいれているからと言う理由で設置する事業者はいるかもしれません。が、設置するとしても、20kWの単相タイプしか現時点では、現実的な解はないかもしれません。メンテナンスコスト、年間40万近くかかることを考えると、なかなか500円といっても高いじゃないか、カードも高いとあるかもしれませんが、設置者側の負担というのが、皆様の中では見えていない。

 

EVステーション(小野さま)

 セーブオンさんというコンビニチェーン店さんに、20数台収めたもの関しては、本体に関しては220万、工事入れて560万くらい、一基当たりにかかっています。NCSさんが1/3とメンテナンス代を持ってくれたことで、今回のチェーン店さんは設置してくれたんですが、NCSさんのカードが稼働するまでの間、セーブオンさんでは、利益を出なくてもいいから損しない金額で設定してくれということで、うちの方で300円と設定しました。実際は経費が税抜き276円かかるんです。その経費の中に入っているのが、エネゲートさんという徴収会社の手数料15円、あとは電気代なのですね。

 ところが、電気代の中には、基本料はNCSが持ってくれるからと言う理由で、基本料が入っていません。つまり、お客さんが使った金額+カードの手数料だけで、276円かかったんですね。税金も要るので300円徴収しましょうということになり、厳密には赤字が出ていますが、セーブオンさんが飲んでくれています。そういう時点でエネゲートさんのカードをストップしたところ、NCSのカードを持っていないかたが来られて、補助金でつけた充電器なのだから、僕にも入れさせてよ、といいますよね。それで、いいですよねといって、現金でマスターカードで入れてあげると、NCSが補助してくれた1/3とメンテナンス代は全額返納となります。それは本来は補助金の主旨に反しているんですが、そういった矛盾が起きています。

 さっき言われてた50kWですとか、提携というかたちで、NCSのカードが使えるようにして、そうすると、NCSのお客さんがたくさん来てくれるようになるので、NCSが売り上げを多少払いましょうというシステムが出来たんですね。それがこの間発表されたのですが、その際QC出力に関係なく9.8円負担してくれます。一見多いようなのですが、25分入れてもらった場合、さっきの平均値で245円の売り上げです。それに対して電気が、基本料金除いて、6.2kW入って167円、基本料を入れるともう赤字です。メンテナンス料、保険代、通信費もすべて負担になりますので、つければつけるだけ、設置者にとっては赤字のなっていくというちょっと最悪のスパイラルになっているのが今の状態です。そのため、従量制で課金されるとありがたいなあと言うのが出てきている話です。

 

経済産業省(鈴木さま)

 従量制、電力量に応じてですが、設置者としては、何分いるかってことが結構重要な部分があって、コンビニさんですと15分が勝負、15分を超えていてもらうと困るというケースなど、回転率勝負という部分が現実的にあります。一方、たとえば、急速を必要としないレストランとか考えると、急速充電するとその間はいいのかもしれませんが、回転と言う意味ではレストランを利用されない場合が生じてきます。話がそれますが、経費を掛かるということで、あるレストランチェーン店のQCですが、3月末で撤去されたところが2基ほどありました。先駆的に環境に優しい会社さんといわれていたところで、自動車メーカーさんからQCの寄贈をうけ運営していて、ランニングと基本料金は会社さんが出していました。50件/月の利用があったんですが、使われていた車のほとんどがタクシーだったんですね。タクシーの方って決められたルート時間を超えると会社によろしくないということで、そこで食事している訳でなく、レストラン利用に寄与していなかった。一回500円だったんですが、月に50回つかわれていたとしても、大赤字だった。一般ユーザーも使ってくれなかった。そこの会社としては、折角、会社が環境に優しいとういことを謳いたいと言うことにかかわらず、一般ユーザーに使われていなかった。仮に多少赤字だったとしても、一般ユーザーに広く喜ばれていたとか、食事に多少繋がっていたらうれしいという現実があればいざ知らず、使われていなかったということがあると思います。

 ここは、ユーザーのかたと設置者のミスマッチが実際に起こる可能性があると思っていますが、設置している方々は、NCSをつかって設置しているのだから、そんなに負担していないでしょ、とみなさん思われるかもしれません。が、現実的には消費税の負担は設置者の方がされていますし、一定額を超えて自己負担されているケースも結構あります。

 ファミリーマートだって、1,000基以上ついていて、その他もろもろ、5,000基までにはいきませんが、急速普通合わせて10,000基近くがNCSさんの補助を受けているのが80-90%あります。充電器が使いづらいから使っていられないよとか、使い際にすごく乱暴につかれしまうと、設置者の方はEV、PHEVの普及に良かれとおもって、あまりリスクがないのであればつけてくれた方々だと思いますので、カードの問題があるのはそのとおりですが、できれば使っていただきたい。

 急激にいろんな充電器が増えていくというのは、今の背景では、課題が出てくるとは思います。一方、EV車両の一年あたりの販売台数を20倍30倍に増やしていくことを目標としてかかげておりまして、車両も徐々に増やしていかないといけないと思っていますので、充電サービスに関し、いろいろ問題が山積しておりますが、充電器設置側の課題もご理解いただいくことも必要と思っているところです。

 

EVOCメンバー

 ファミレスに充電器が設置されたときに、すぐ行ったんですよ。ついにファミレスについたんだ、これから便利になるなあと思いました。その時に、食事をしたら安くなるかなあとちょっと思ったりして、同じ国道沿いのカー用品店にも設置されたのですが、そこは、金網がしてあって、その前にタイヤが置いてあって、誰が使うのかと思いました。

 そこも500円だったんですよ。そのお店で割引がきくとか、なにかインセンティブがあれは、いいのでは。

 

EVOCメンバー

 撤去された2つの充電器ですが、何が問題で利用されなくなったのかと言うと、運用方法です。当時利用できたカードは、ガソリンスタンド系のカードだけでした。お店にいって、そのカードを持っていない場合は使えないんですよ。現金で使えるとか、対人でやっていればたぶん存続できたと思うんですよ。

 

司会

 次に、充電器を使う側の我々のマナーの問題について話し合っていこうと思います。 

自治体の方はどうでしょうか? 充電器のマナーについてクレームがくるのはないでしょうか?

 

神奈川県庁(長島さま)

 神奈川県庁につけていたQCは東電さんが引き上げてしまったので今は無いですが、つけている時は、繋ぎっ放しで居なくなり、何とかしろという話は月に一回はありました。県庁に用があって使っているはずなのに、呼び出し放送を掛けても居ないですよね。一時間から一時間半経ってから戻ってきたケースがありました。その間、隣で車を止めて、充電ガンを抜いて充電できればよいのですが、駐車スペースは構造的に2台を並列駐車するのは難しかったのです。実際に並んでいるお客さんが二人いて、どちらが先かというトラブルがありましたね。

 また、最近は、「街中の普通充電器にPHVが止まっているじゃないか」というクレームが電話で2回か3回ありました。PHVはEVみたいなものなのであきらめてもらいましたが、地面の表示とかが青い東電さんのマークがEVとなっていると、なんでプリウスPHVが止まっているとなるので、普通充電器では、表示を考えた方がよいかなと思っています。

 

司会 他はどうですか?

 

兵庫県淡路県民局(細川さま)

 今のところ、淡路県民局にはそういった苦情は入ったことはないです。ないという一言で言いますが、逆にそのことが、EVや充電器に関して十分に周知できていない証拠なんかなあと思っています。淡路島では、電車が走っていませんし、公共交通機関が充実していないので、自動車が生活必需品となっています。必需品にも拘わらず、自動車としての電気自動車が周知出来ていないなあと、この4月から担当になって一番最初に思ったことでした。

 やっぱりレンタカー業者さんにEVを入れていただいているのですが、レンタカー業者さんの話では、自分の足でバスとかで淡路島に観光にきて、EVで淡路島島内を回りたいという方いるのですが、充電器が充実してない、どこにQCがあるかもわからない、そのため、普通の自動車を借りようかなあという人が多いというのを聞いたのです。さきほど課長も申し上げたように、うちも昨年度でEVの補助金とか充電器の補助金が終わってしまったので、これからは、兵庫県のHPに淡路島のこことここにQCがあって、そこをクリックしたら何時まで使えますよという周知の方に力を入れていこうかなあと思っています。質問の答えになっていないかもしれませんが。また、この座談会で、淡路島でこういったことをしたらよいじゃないかということを一つでも教えていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。

 

司会 さいたま市はどうでしょうか

 

さいたま市(寺村さま)

 私どもは、市役所ですが、市役所の敷地内にも無料のQCが使えるようになっています。先ほど、タクシーの話題がありましたが、夜帰宅時に見かけると、タクシーがよく止められていますが、タクシーの方がいけないということはないのですが、電気自動車に乗られていない方からすると、タクシー会社ばっかり使っているじゃないかと、一企業に対してやっているだけじゃないかと、有料化しろという方も中にはいらっしゃいまして、さいたま市も、今年中に有料化を実施する形で進めています。

 

箱根町(斎藤さま)

 先ほどもありましたように、役場の庁舎の急速充電器については、無人化対応しております。人の目がないということで、多少乱雑に扱われているという管理をしている課の方から聞いています。が、日中の観光客の人がほとんどで、夜間の利用については、タクシーがほとんどであり、日常的に役場にきて充電してはいますが、タクシーの方は、それなりに気を使っていただいて使っていただいているなという理解ではいます。

 

司会 

 さて、マナーの問題に関してなんで、みなさんに質問をお受けしたいとおもいます。

 

EVOCメンバー

 質問ではないのですが、三菱自動車さんのEVポータルサイトに、「充電マナーもチャージしましょう」というというコピーがありますよね。ハートマークのコンセントマークなんですが、いいコピーですよね。これを、三菱自動車さんに使わせてくださいと問い合わせたところ、個人でつくって車に貼るなどはいいですが、「営利目的とか、団体での使用はちょっと」と言われました。

 似たような気が利いたコピーのステッカーみたいなものを作って、車に貼るか、急速充電器に貼るかわかりませんが、そういうのも啓発活動の一つとならないでしょうか?

 

司会

 これは誰が答えるんでしょうか?(笑)

 確かに、我々先行ユーザーが伝承していくのが重要かなあという気がします。近年、リーフの方中心に、ケーブルをちゃんと、このようにかけて置きましょうよ。取っ手を掴みやすいように、おき場の上に乗っけるというのがありまして、これを見てとても面白いなあと思って、私もやるようにしていますが、ユーザーの中でも、充電マナーについては成熟してきているかなあと思いますけど、これを一般の方、ニューカマーの方にどのように説明していくかということですよね。

 

EVOCメンバー

 放置対策についての効果的な対策はないでしょうか? 放置しないというのは、一番のマナーだと思うのですよね。アイデアとして、うまく解決できればいいなあと思います。

 

アユダンテ(安川さま)

 個人的な意見としては、従量課金というのはいい手だと思うですよね。NCSさんの行われている課金システムは電力が切れたら終了なんですね。なんで、30分で課金は止まってしまいますが、これを青天井にしてしまってですね。1ンペア流れようが、0A流れようが、電気的接続で通信できる限りは課金しますよ、に変えたら、ぼくはビクビクしながら使いますし、29分くらいになったら戻ってこようかなみたいな。そうしたら30分制限もいらなくなるとおもうんですよね。そうしたら一時間でもいいじゃないですか、私の知っている限りたとえば青森の日産さんでは、ディーラー網では、冬は60分設定に変更されているんです。これはおもしろいですよね。青森は寒いです。だから、冬になると30分なら足らないでしょ。どうせ隣のディーラーさんに行けないでしょ。だったら、60分にしてあげましょうというのをやってらっしゃるんですね。これは素晴らしい試みだとおもうんですよ。

EVOCメンバー

 でも、60分待つのは辛いですよ。(会場笑)

 あまり、長くなると次の人の問題もあると思いますが、従量課金というのは、一つの解決策であるのかなあと気がします。

 

EVOCメンバー

 補助金の絡みで、神奈川県に提案したことがあるんですけど、電気自動車は知っているけれども、どこの補助金が入っているのか、充電器に関しても、どれくらいのお金をかけて設置したのが見えていると、充電器のコネクタの乱雑さを防げるのではないかと思うんですよ。もし、できるのであれば、たとえば、この充電器は設置にいくらかかっているのか脇のほうでいいのですから、充電器の性能データと一緒に貼っておくなり表示しておくと、あれってちょっとした広告的な要素が必要ではないかとおもうんです。

 税金等の自分たちで出したお金でつけたものに対しては、マークなり、ほかの人がみても 分かるような仕組みによって、マナーの向上につながるんでないかと思います。

 

EVOCメンバー

 マナーの問題は、売る側にも当然問題があると思うのですよ。リーフに乗っている我々はお金が要らない、ほっといてもお金が要らないんですよ。一番いいのは、さっきおっしゃっていた勝手に抜いて差し替えられたらいいんですよ。今日も、足柄SAで、二台とめていたら、丁度終了3分前でしたので、ラッキーと思ったのですが、帰ってこなかったんです。結局33分待ちました。その待たせた相手は全然悪気が無いんです。30分放置したから悪いねという悪気がないんですよね。お友達になって、オフ会の案内をしましたけど、そういう、私みたいにいい人だといいんですけど、人によっては急いでいるとカッカすると思うので、充電器に時間が終わったら勝手に抜いてもよいですよと表示をしてくれたら、いちばんやりやすい。

 東京のある日産さんには、複数回そういうことをやると警察に通報しますと書いてあります。そこは、放置することは絶対にないです。充電器側が、我々が自由にやれるような方法を明示することなどをやらないと、マナー、マナーばっかりでは現実的ではない。

 みなさんみたいにいい人ばかりでなく、全然知らなくてやっている人が多いので、そういう方法を設置側主導で、なんかとれないかなあと思いますよね。

 

 

EVOCメンバー

 ひとつお願いしたいことは、マナーに関してはTVCMやってほしい。充電マナーを守りましょうという Drive@ earthの最後の数秒に、マナーをチャージしましょうとか。

 

三菱自動車

 ラジオの方はやっていますが、TVのほうは精一杯のところがありまして、充電チャージのマナーの方も代理店に依頼したもので、契約の部分で公につかうとなると、契約外となる事情があります。今後社内のデザイン部でつくるなど検討していきたいと思います。また、販社にかかげるポスターとかもあると思います。

 

日産自動車

 TVCMはメーカーとしては凄い大枚はたいてやっている状況もあり、また、TVCMは、新規顧客に対してやっているのもあります。

 マナーを呼びかけるチャネルとしてのオーナーさんにアプローチする方法はいろいろあると思っています。メルマガとか、日産だったらカーウイングスでメッセージを送れると思うんです。オーナーさんとのタッチポイントとして、TVが必ずしもいいかと必ずしもいいとは思いません。

 

代表

 Q.日産さんは、従量課金にすることはないのでしょうか?

 

日産自動車

 A.使い放題というのは、独禁法の問題があって、お客様の使い勝手がいい方がいいということで、一回使い放題にしたら、戻れない。(笑)

 いま、法人さんには課金一回500円としたんですが、それでも「なんで使い放題ではないんだというクレームが入って、世の中のトレンドと合わせて、うまくランディングさせていく形にしたいと思います。

 

 Q.使い放題というのは、使いっぱなしで放置されるというきがするんですよね。

 

日産自動車

 A.そういう意味ではメルマガとかカーウイングスで流すとか、ディーラーで注意を促すとか、地道ですが結構効果はあると思うので、考えてみたいと思います。

 

EVOCメンバー

 コネクタの件で、お話したいことがあります。アウトランダーPHEVが充電していたのですが、複数台止まっていたので、PHEVの充電が終わったので、抜いて自分に充電はじめました。まもなくして、PHEVのオーナーさんが戻られて、「何で触るんだ、コネクタをなんで抜くんだ」と。そのとき、どこまでが公共のもので、どこまでが私物なのかの線引き的なものをちゃんと明確にしておくのが必要かと。ひょっとして、車によって違うのかともおもったりしますが。まず、置きっぱなしにしていると駐車料金がかかりますよとかが決まれば、おのずとマナーは生まれてくるのではないと思いますが。

 

司会

 この充電マナーについての話題は一日やっても尽きないと思うのですが、時間も押してきましたので、最後の一つの話題に移りたいと思います。

 道の駅とか、いろんな場所にQCが付くようになってきましたが、本当にどこに必要なのか、みなさんのご意見を最後に伺ってみたいのですが。

 

EVOCメンバー

 今日も山形から参加しました。最近道の駅に山形県内すべての道の駅に設置されています。設置は結構は早いほうだと思います。既存の充電器に認証器がついていなくて、道の駅の時間内しか使えないのはしょうがないかなとは思いますが、今度は、全国の道の駅への設置を補助するニュースがながれましたが、すでに設置している充電器の費用回収や、認証器を追加するだとか、そういったものにも補助していただけないかなと、と言う感じがします。

 また、認証器がついている充電器にも関わらず営業時間内しか使えないという不思議なところもあり、是非、24時間使えるようにしていただきたい。

 

EVOCメンバー

 先ほどのマナーの話に近い話になってしまいますが、充電時間30分制限と言われると、注文して、食べるぞと言った時にだいたい30分なので、実は、レストランなどは急速充電はいらないのではないかと思っています。

 北国と南の方で、充電時間がちがうので、一概で時間で制限されると、ビジター1500円くらい払って60km位しかはしらない、どんなフェラーリだという話になっちゃうんで(笑)

 これは日産さんにお願いすることになるのかもしれませんが、半径20-30kmのQCスポットの更新はできるのですが、ルート上の100km先200km先のスポットが検索できるような機能が欲しい

 

EVOCメンバー

 わたしは高速をメインに使います。平日は稼働率が低いのですが、土日になると稼働率は上がり、充電器の奪い合いがおこるんですよね。何が要望かというと、今SA毎にしかないのをPAにもすべてつけていただければ、比較的利用が平準化されて、充電待ちとか充電の奪い合いがなくなると思うので、設置側、補助する側に要望したい。

 以上、お時間がいくらあっても足りませんが、このあたりで座談会を閉めさせていただきたいと思います。この後、2時から4時まで試乗会を行います。また、並行して、この会場のレイアウトを少し変更いたしまして懇親会会場といたしますので、そちらの方でお話足りなかったことなど、懇親を深めていただきたいと思います。

 それでは、参加していただきました皆様、経産省さん、各自治体の皆さん、メーカーの皆さん、ありがとうございました。

                                 以上

 

レポート作成日 2015.6.6

*    本記事内容を無断で引用することはお控えください。

*    文責 EVOC報道担当 藤田和弘(KAKU)

 

引用していただいているサイト一覧

   1.電気自動車ニュース(http://evn.blog.eonet.jp/weblog/) 2015.6.7

    http://evn.blog.eonet.jp/weblog/2015/06/evevev-b68a.html

   以上



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