よこよこさんのBlog
i-MiEV(X)運用開始後1年間で聞かれたことをまとめてみました 2015-04-17 00:52:02
2014年3月21日にi-MiEVが納車されてから1年が経過しました。
世間的にもEVと言う略称が定着した電気自動車ですが、
「実際のところどうなん?」とか「購入には踏み切れない」とお考えの方も多いと思います。
皆さん興味はお持ちのようで自宅外で充電していると声を掛けられることも度々あります。
声を掛けられて聞かれたことはおおよそ下記に集約されます。
1.電気自動車(以下EVと表記)のメリット、デメリット?
2.実際のところ、1回充電して何km走るの?
3.EVでどこまで遠くに行ったことがあるの?
4.家の電気代はどれ位増えたの?
5.今月(2015年4月)から有料になった充電スポットが増えたって聞いたけど?
6.1年使って駆動用バッテリーの劣化はあった?
7.どういう使い方ならEVを購入した方が良い?
そこで実際に1年間使ってみた感想や得られた数値を私なりにまとめてみたのでご紹介します。
※あくまで私の実績をまとめたもので全ての場合で同じ結果になるとは限りません。
1つの実例として参考にして下さい。
EVを既にお乗りの方や詳しい方には物足らない内容かもしれませんがご容赦下さい。
番号順に記載しますが、まず私が購入した車両等を改めてご紹介します。
購入車両:2014年製 i-MiEV・Xタイプ ヒートポンプエアコン車です。
(家庭用エアコンと同じヒートポンプエアコン車の方が電気温水式ヒーター車より省電力です)
2014年3月21日納車から2015年3月22日(関西電力の検針日)までの走行距離:20,032km。
納車から2015年3月22日までの自宅での充電:122回、自宅外での充電:184回でした。
あくまで回数を集計しただけですので、自宅での充電で1時間程度の補充電、
自宅外の充電も3分や5分だけ補充電したものも含めた回数です。
1.電気自動車(以下EVと表記)のメリット、デメリット?
走行中に二酸化炭素(CO2)が発生しない。等の話は皆さんご存知だと思います。
それ以外の意外なメリットでは、
・i-MiEVの最大トルクは160N・mで1800ccのRVRと大差ないレベルです。
しかもごく低回転で最大値を発生するのでとても良く走ります。
2000cc DOHCターボ4WD(5MT)と併用している私でも走りに全く不満はありません。
・エアコンは駆動系と全く別系統なのでエアコンを使っても走りに全く影響しません。
(一充電走行距離に影響はしますが。エンジン車も同じですよね)
・エンジンがないのでオイル、プラグ、エアーエレメント、ベルト類がないので交換が不要。
社用車、公用車としてEVを使う場合には上記以外で更に下記メリットが加わります。
・エンジン車と併用することにより万一の場合でも車両全体の稼働不能状態を防ぐことが出来る。
(東日本大震災ではガソリンが手に入らない期間が長く続きました。
電気はライフラインの1つなので復旧が早いので危機管理の面で有効です)
・ガソリンを一切使わず電気のみを使うので、移動に使う電力量は、
電気代の一部として処理できるので事務手続きの低減にも繋がる。
また、オイル交換などもないので作業や代替車両の手配などの業務量低減に繋がる。
・ガソリンスタンドへ給油に行く必要がなく、乗務する人の業務量低減に繋がる。
デメリット?としては、
・1回充電して走れる距離がエンジン車と比べると短い
(考え方次第と言う部分もあります。2.で詳しく書きます)
・充電スポットがガソリンスタンドと比べると少ない。
充電スポットをまとめたホームページによると全国で充電スポットは現在13000ヶ所以上あります。
最近ではコンビニ、道の駅、喫茶店やカフェなどで充電設備を見かけることも増えてきました。
自宅で充電出来るならば自宅が充電スポットになります。
充電出来る個人住宅や事業所を含めると充電スポットは「約40000ヶ所」あるそうで、
ガソリンスタンドの「約34000ヶ所」より多いと言う考え方もあります。
2.実際のところ、1回充電して何km走るの?(航続距離は何km?)
エンジン車でもカタログ通りの燃費はなかなか記録出来ないのと同じく
EVでもカタログ通りの一充電走行距離はなかなか記録出来ません。
私の i-MiEV・Xタイプ のカタログ値は一充電走行距離は180kmです。
昨年8月には一定の条件下ですがカタログ値以上の一充電走行距離187kmを記録しました。
普段使いでのこの1年間の実績では、春と秋:約120km、夏:約100km、冬:約80kmです。
夏と冬はどちらもそれなりに冷暖房を使用しています。
やっぱり走れる距離が短いとお感じかもしれません。
ただ自宅で充電出来る方なら、電欠(エンジン車で言うガス欠)にならずに
自宅まで戻って来ることが出来れば翌朝には充電が終わっているので全く問題ありません。
(この1年間で電欠は1回もありませんでした)
私の場合、平日1日の走行距離は約30kmです。
普段の使い方での充電は、春~秋:3~4日に1回、冬:2日に1回程度です。
普段の使い方で冬でも1日充電せずに済むならばEVを購入するか検討に値すると思います。
特にクルマが複数台あるご家庭であまり遠出しない使い方も割とあるのでしたら
「私って1日どれ位の距離走っているのかな?」と調べてみてはいかがでしょう?
「調べてみると私の使い方ならEVでも全く問題ない」と言う方も大勢いらっしゃるのでは?
1台はエンジン車、もう1台はEVなら万一の際でも使い分けができます。
3.EVでどこまで遠くに行ったことがあるの?
以前ブログでも書いたように納車翌日には下呂温泉へi-MiEVで出かけました。
また、沼津に前泊して箱根、岡山、紀伊半島一周、鳥取→岡山、
道後温泉、伊勢志摩などのお泊りドライブでも使用しました。
最近では充電設備が設置されている宿も増えてきました。
愛知県、伊勢、養老、和歌山、出石などの日帰りドライブでも複数回使用しました。
4.家の電気代はどれ位増えたの?
我が家はオール電化ではありません。
具体的には、太陽光発電設備なし、給湯とコンロはガスで行っています。
今の家に2013年6月に住み始めてからの電力量と電気料金をまとめると下記のようになりました。
(表をクリックすると大きくなります)
i-MiEVに乗り出して電力料金が増えてきたので2014年7月計算分から関西電力の契約を
従量電灯Aから23時から翌朝7時まで電力単価が安い時間帯別電灯に変更しました。
従量電灯Aの2014年7月以降(カッコ部分)は同じ電力量を従量電灯Aの単価で計算したものです。
細かい数字は集計表をご覧いただくとして、i-MiEV導入前後で比較できる9ヶ月間の平均で
電力量は約99kWh、電気代は約1,357円増えました。
i-MiEVの充電、食器洗い機、乾燥機能のない縦型全自動洗濯機の3つを
電力単価の安い時間帯に行うようにした結果、我が家の場合、契約変更後全ての月で
基本料金を含めた総額で従量電灯Aより時間帯別電灯の方が安くなりました。
5.今月(2015年4月)から有料になった充電スポットが増えたって聞いたけど?
今月から充電サービスの枠組みが大きく変わりました。
三菱販売店で多く使われていた急速充電器ネットワークサービス「チャデモチャージ」は
2015年3月31日でサービス終了し、「三菱自動車 電動車両サポート」を始めとする
日本充電サービス(NCS)対応サービスに多くは移行しました。
移行を機に近隣では神戸市の設置した急速充電器もカードの無料貸出を終了しました。
とは言え、エンジン車と比べると充電するのに必要な金額は安価です。
三菱販売店での充電は1分5円で30分充電しても150円です。
この1年間で利用した自宅充電と自宅外充電を三菱自動車電動車両サポートの
それぞれのプランで計算した集計結果は下記になりました。
(表をクリックすると大きくなります)
細かい数字は集計表をご覧いただくとして、
「三菱自動車 電動車両サポート」のどのプランで入会するか検討するために集計したのですが、
この1年間で自宅外充電分1000円未満が4ヶ月もあり
無料充電分を使い切らないこともありそうなのでベーシックプランで申し込みました。
時間帯別電灯になってからの自宅充電平均額とベーシックプランの平均額を合計しても
1ヶ月約3500円で済みそうです。1ヶ月の平均走行距離は約1670kmなので、
1kmの走行単価は3500円÷1670km=約2.1円/kmとなりました。
時々聞かれる燃費に換算すると・・・135円/L÷2.1円/km=約64.3km/Lとなります。
6.1年使って駆動用バッテリーの劣化はあった?
EVの購入を検討する中で私個人的に最も気になったのが駆動用電池の劣化です。
先月12ヶ月点検時に駆動用バッテリーの容量を測定してもらった結果、新品と同等の容量であることが解りました。
リーフでは普通充電でも満充電だけではなく80%で止まる充電が選べるので
i-MiEVでも普段は80%前後まで普通充電+i-MiEVの取扱説明書(5-4ページ記載)の
「2週間に1回程度は普通充電で満充電にする」運用を基本にしました。
5年もしくは10万キロのどちらか早い方に達するまでに
基準以下まで劣化した場合は駆動用バッテリーを新品に交換してくれるメーカー保証もあります。
7.どういう使い方ならEVを購入した方が良い?
一言で言うなら「普段の使い方で冬でも1日充電せずに済む程度の距離しか使っていない方」です。
休日等のドライブを含めて今の車に乗り出してから兵庫県からだと
近畿2府4県+三重県+岡山県+鳥取県あたりまでしか走ったことがない
と言う方ならEVを購入するか検討に値すると思います。
私は今回i-MiEVを購入して大正解だったと思っています。
今までよりも経済的で気兼ねなく車を使うことが出来、家族でのドライブも増えました。
ガソリン代が高いし、ガソリン給油やオイル交換が面倒。
と言う方は一度ご検討されてはいかがでしょうか?
過去にブログで紹介したこともありますが、トリップメーター、
燃費マネージャー、関西電力の検針票を基にデータを月ごとにまとめています。
次回は1年間で得られた数値をまとめてお伝えできれば・・・と思っています。
以下、2015年5月15日追記。
と言うことで、1年間で得られた数値をまとめました。このブログ も合わせてご覧下さい。