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2018-03-12 16:18:56新型リーフドライビングインプレッションレポート 

新型リーフのデリバリーが始まって4か月あまり、

 

道路上でもチラホラ見かけるようになった。

 

まだ3000kmほどの走行実績だが、ドライブインプレッションをレポートする。

 

 

 

 

⚫️エクステリア


前期型のマニアックなデザインは一部の人には好評だったが大方の人には受け入れられなかった。

 

新型では日産車特有のV字型グリルを採用しノートそっくりな一般受けするデザインに変更された。

 

アパネル等の共通化で全体のボディラインは類似しているが前後とリアピラー辺りの処理を

 

実に巧みに現代チックに手を加えイメージチェンジを図っている。


 

 沢山の人に受け入れられるデザインになった。

 



 

 

⚫️インテリア


前期型の未来感あるメーターパネルは極普通のデザインになり、期待されたマルチディスプレイの

 

大型化は叶わなかったのが残念である。


 

 

ダッシュボードのデザインも大幅に変更され機能性のあるデザインレイアウトは好感が持てるが、

 

インパネ表面やドアトリムの内装仕上げが安っぽくちょっとチープに見えコストダウンに影響された

 

ように感じる。もう少し高級感を演出して欲しいところだ。

 

室内の大きさや居住性に大きな変化はなく、シートのホールド性が若干良くなり、トランクの容量も

 

えて使いやすくなった。

 

フロア真ん中のプロペラシャフトが収まるような出っ張りがあるのはEVなのにとても残念であるのは

 

旧型から変わっていない。フロアシャーシやサスペンション等の基本コンポーネンツは前期型

 

共通なので仕方ないが是非改善して欲しいところだ。

 

i3などはフラットなフロアでとてもスッキリしていて使いやすいのだ。

 

情報表示が旧型より格段に増えているが、その分操作が複雑になり欲しい情報がすぐに

 

見つからないのは仕方ないのか?i3のように欲しい情報をショートカットメモリーボタンに

 

登録出来るようにして欲しいものだ。
 

 

前期型に比べパワー&チャージメーターやバッテリー残量計などのセグメント表示が

 

とても細かくなり且つ直線的で直感的になり非常に見やすく実用的に進化している。

 

ドライブコンピューターなどこの辺はi3をとても良く研究して近付けて来ている印象が

 

随所に見てとれる。
 

 

欲を言えば、フルデジタルマルチ画面を採用して画面をカスタマイズ出来るように

 

なれば完璧なのだが、スマホやタブレットのようにはならないのだろうか?

 

 



 

 

⚫️航続距離


まず第一にあげられるのは、走行バッテリーの容量アップだ。

 

30kWhから40kWhになり、パワーもトルクも30%ほど強化されi3と互角になった。

 

ただ重量も60kgほど増加しているので俊敏と言う程ではないが、出だし初期の加速より

 

中間加速が格段に良くなった。1充電の航続距離はカタログ上300kmから400kmに増えたが

 

事実上は6~7割ほどと、とても400kmは走れないのは言うまでもない。後述するが、

 

東京から東名に乗って時速90km/h、エアコンOFFで電欠覚悟で走って掛川ちょっと先までの

 

250kmが目一杯、暖かくなっても300kmは無理だろう!



 

⚫️加速性能


スタート直後の加速性能は思ったほど鋭くなっていない。

 

旧型最高出力109PS 最大トルク25.9kgf・mに対し新型は150PS 32.6kgf・mと言う圧倒的差は

 

感じられないが、スタート50mくらいからの中間加速は格段に早くなっている。

 

おそらくスタートダッシュのトルク制御を慎重に行っていると思われる。

 

非公開ではあるが0→100kmのタイムは7.1秒とi3と互角の加速性能を手にしている。

 

0→50kmではi3が速く、50→100kmでは新型リーフのうほうが速い感じだ。

 

何れにしても新型リーフの加速は前期型より1秒以上速くなっている。

 


 

 

⚫️充電速度

 

前期型の30kWhに比べ後半70%くらいから上が充電スピードが遅くなっているようだ。

 

ただし真冬の0℃付近でも30分で18kWhくらい充電できるので合格点付けられそうだ。

 

そもそもQCの出力が50kWの場合、充電ロスを考慮すると30分でMAXでも22kWhほど

 

限界なので、これ以上バッテリーの容量を増やしてもほとんど意味がない。

 

実際QCで30分充電をしてみると40kWリーフでは50%くらいしか入らないことが解る。

 

ということで現在のチャデモ規格50kWから120kWへの早期移行が望まれる。

 

 


 

 

⚫️回生ブレーキ・ワンペダルコントロール

 

前期型から一番変わった部分がこの回生ブレーキだろう。

 

前期型では回生ブレーキを走りに積極的に利用するというより、エネルギーを回収して

 

電池の消費電力を補うことが主目的であったのだが、それを発想から覆したi3は

 

まさにEVらしい回生ブレーキの積極利用だった。

 

新型リーフは従来の回生ブレーキの利用の仕方にプラスi3のワンペダル要素を「e-pedal」という

 

ネーミングで積極的に取り入れてきた。どちらを選ぶかはユーザーが選択できるのはまさしく

 

日本的であり誰でも馴染める配慮からであると思う。

 

確かに「e-pedal」は賛否両論あり、なかな馴染めない人が多いのも事実なのだ。

 

好きな走り方を個人が選択できるのはとてもありがたいと思う。

 

 



 

 

⚫️サスペンションハンドリング

 

前期型では、ソフトなサスペンションセッティングによりゆったりとしたストロークで

 

乗り心地もよくマイルドな印象であったが、その分ロールも大きくアンダーステアも

 

大きめであった。

 

新型ではカチッとした固めのセッティングとなりアンダーステアも弱くナチュラルな

 

ハンドリングへと進化した。その分やはり乗り心地がスポーティーで固めの印象は免れない。

 

好みの問題もありそうだが、自分は新型のセッティングの方が好みだ。

 

 

 

 

 

⚫️総評

 

自分は長らくi3に乗って9万km近く走りぬき、最近e-GOLFにも2000kmほど乗りこむ

 

チャンスを得て、3車の比較を存分に行ったが、新型リーフの印象はi3を凄く研究してるなあ!と

 

切に実感した。ワンペダルコントロールの感触、ハンドリングの切れ込み、その他細部に渡り

 

i3とよく似た感触が随所に取り入れられている。

 

また日産はユーザーの要望もよく理解し反映することに徹底しているとも感じた。

 

自分の勝手な総評は、ヤンチャなi3、ジェントルなe-GOLF、そのちょうど中間に位置している

 

のが新型リーフだと結論付けたい。

 

ただしコストパフォーマンスで言えば圧倒的に新型リーフに軍配が上がることは間違いない!

 

 

reported by EVOC kumasan



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