しげしげさんのBlog
日経新聞 記事 EV苦戦 中古市場が映す リーフ走行距離について 2022-05-16 15:59:35
長文失礼します
日経新聞に下記の記事がでて、
私にも「EVはやっぱりダメなの?」との問い合わせが複数来ています
記事を読むとEV普及させたくない記者が書かれれているように思え、
似たような問い合わせを受けているかもしれない方々?にむけ
参考になるかと思い反論をアップします
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・EV苦戦 中古市場が映す
リーフ走行距離、プリウスの6割 「充電が不便」見切り売りも
電気自動車(EV)の中古車が市場に出回り始めた。売買情報サイトのデータを分析すると、
EVはガソリン車やハイブリッド車(HV)より走行距離が短く、新車に比べた値下がり幅も大きいことがわかった。
充電設備の少ない不便さなどから早めに手放す傾向が見られ、中古車市場がEVの苦戦を映している。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60797450V10C22A5TL7000/?unlock=1
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00001420X20C22A4000000/
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この記事で書かれている点のおかしなところは以下になります
・EVの中古車市場
記事「カーセンサーには50万台程度の中古車データが掲載されている。EVは新車の国内販売が年2万台ほどと全体の1%未満にとどまり中古車も少なかったが、カーセンサーへの掲載は1700台以上まで増えてきた。」
約50万台の中古車市場の内 EVは1700台。なら、比率は、0.3%、EV普及率は約1%程度に対して中古比率0.3%ということは ガソリン車に比べ、EVに満足している人が多いことを示しています
この記事のデータからは、「EV普及が1%程度の中、中古に回るのはそのうちの1/3程度。EVに満足している人が多いなか、使い勝手が悪い点から走行距離が短いEVを手放す人もいる。」です
・充電インフラ
記事「使い勝手が悪いと感じたユーザーが早々にEVを手放すケースだ。地図大手ゼンリンのデータによると
国内の公共EV充電器は全国で3万基ほどで頭打ちになっている。人口あたりの基数はドイツや英国の半分以下にとどまる。」
⇒ なぜここで、人口当たりの基数を持ち出すのかが意味不明です。
使い勝手を議論するのであれば、EV普及台数に対して、充電器の数がどうなのか?を議論しないといけないですが
ドイツや、英国は、EV普及台数が日本の倍以上あるので、EV普及台数と充電器台数の比較してしまうと、
「使い勝手が悪い」と言えなくなるので 人口あたりを持ち出した様に思えまます
・中古の価格
記事「現行プリウスの同じ条件の中古車も240万円前後だが、現行モデルの新車価格(約260万~約360万円)からの下げ幅は小さい。新車の品薄感からトヨタのプリウスやアクアといったHVの中古車が高値圏で推移する一方、EVの中古車価格は下落傾向にある。」
⇒ 確かに2014年モデルのリーフは電池劣化の問題もあり、割安な中古であるという事実は正しいですが
「下落傾向」はおかしいですね。
下落傾向をいいたければ、リーフの中古車の相場の推移を示して、下がっていると示さないといけません。
また、初期型LEAFは、確かに中古車の価格下落率は大きいですが、
もし、EVを普及したいという意思をもって記事を書くなら、
電池劣化の少ないテスラや、i-Miev(M)の中古車価格は下落していないという事実をとりあげて
電池の劣化による不安は今や解消されてつつある。
とまとめるべきです
下落しているLEAFのみにスポットを当てて記事を書いているところに、恣意的なものを感じてしまいます
・マンションへの充電器の設置比率
記事「マンションへの設置も低調だ。東京都での大型住宅の建築計画をみると、EV充電器を設置する予定の物件は約7%にとどまる」
⇒ 駐車場台数別の充電器の設置数で比較しないと正確な議論は出来ませんが、
EVの普及率が1%もない現状で、需要に対して 7倍もの充電器を設置するのであれば
将来を見据えた投資としては、頑張っている方かと思います
なのでこの記事は、(もし、EVを推進したければ)「7%にとどまっている」ではなく
「EVの普及促進に向けて、着々と整備が進んでいる」となるかと思います
とりあえず記事の質問に対しては、このような反論をしています
以上