関越道の雪による立ち往生，大変だったようですね。

https://kuruma-news.jp/post/328481

こんな記事も書かれてて，「やっぱりEVはダメだ」みたいに書かれています。

EVが寒さに弱いのは確かですが，立ち往生したときホントにガソリン車より致命的に弱いのか？と
いわれると，それには少々疑問もあります。

EVでエネルギー消費の一番大きいのは「走行」。空調との差は10倍くらいはあります。
EV乗りの方はみなさん空調に気を使っておられると思うので，むやみに暖房全開なんてことはされてないと思います。
私の場合，冬のエアコンは18～19℃で，主にシートヒーターとステアリングヒーターで暖を取っています。今日のように雪が舞うような状況での走行中のヒーター負荷は，車内がそこそこ暖まった状態なら500W～1kW(リーフスパイ上)の範囲です。

停車している状態なら走行風が当たらないので，条件的には少し良くなると思います。仮に15kWhの電池残量のとき渋滞に巻き込まれたとすると，走行エネルギーは0。空調と電装品(オーディオやVCMなど)のみになります。消費電力が1kWなら15時間，500Wなら30時間持つ計算です。

一方ガソリン車。一見すごく持ちそうに見えますが，アイドリング時の燃料消費は130cc前後と言われていて，1時間で0.7～1Lくらいの燃料を消費するそうです。リンクの記事には「近年は燃費性能が向上されていて・・・」とありますが，それは走行中のこと。アイドリングの燃料消費率が劇的に向上しているとは思えません。そうすると，30Lタンクのクルマが満タンだったとして30～42時間。飛び抜けてガソリン車の方が渋滞に強いわけでは無い気がします。
ZE1型なら厳寒下でも満タンで30kWh以上あるでしょうから先の計算の倍近く持つことになります。

強いて言えば，ガソリン車は暖房全開でも暖房控えても，エンジンをかけている限りはほぼ同じ燃料消費量ということくらいでしょうか。EVは暖房を強くすればするほど自分の首が絞まりますね。あとは空っぽになったとき携行缶で給油できる内燃機関はEVとは大きく違うところではありますが・・・。

EVの肩を持つわけではないですが，やっぱりEVはダメみたいな記事を見ると，理論的に検証したくなってしまうんですよね。

渋滞下で何時間持つかという問いがあったとき，燃料（電池）の残量にもよりますが，冬場なら対等，夏場の渋滞ならEVの方が有利なような気がします。