まるさんのBlog
MiEVシリーズの「航続可能距離」の算出方法 2015-08-29 10:31:21
先日からの無充電走行後の「航続可能距離」の数値に疑問を持っていたため三菱自動車工業(株)に質問していた回答がきましたので報告します。
まず、「航続可能距離」の算出については、充電後の数値は直近250㎞の平均電費に基づき算出、走行中は直近25㎞の平均電費に基づき約1㎞走行ごとに算出し更新する。(コレが基本)
今回の私の場合、少なくとも直近220㎞に14㎞/kWh程度の電費を出しているにもかかわらず航続可能距離の最高値は「190㎞」でしたので、何かおかしいと思っていたら案の定カラクリがありました。
実はMiEVシリーズ全車両・全グレード共通で、「航続可能距離」の上限値は設定していないが、算出の元になる平均電費に
12㎞/kWh
という、上限値を設定してあるそうです。
ですから、計算式は
電池容量(残存容量)×平均電費(上限12㎞)=航続可能距離
例として、i-MiEV(ベースグレード、G、X)で12㎞/kWh以上で走行したとすると
16kWh×12㎞/kWh=192㎞
が航続可能距離の最大値となります。
コレはあくまで、電池残容量が100%と仮定しての数値なので、おそらくほとんどの車両で出すことができません。
おもしろいのがi-MiEV(M)を含むSCiB搭載車の場合
10.5kWh×12㎞/kWh=126㎞
が航続可能距離の最大値となるはずが、Eddyさんのように136㎞表示される方もいらっしゃいます。以前からSCiB搭載車については、残容量が105%だったりするように、そもそもの容量が10.5kWhなのかどうかも不明です。
最後に
ここからは推測の域を出ないのですが、なぜ平均電費値に12㎞/kWhという上限値を設定してあるのかという疑問なのですが、航続可能距離への心理的マージンなのではないでしょうか。(これは三菱の方も言ってました)一過性の電費で航続可能距離を算出すると、走行条件の変化で極端な距離変動がおこるのを避けるためだと思います。
他の要素としてはi-MiEV16kWhモデルのカタログ値180㎞(11.25㎞/kWh)ですから、この条件を満たす直近の整数値で12㎞/kWhとしているのではないでしょうか。メーカーもそれぐらいを想定値として安易な設定ではないかと思われます。