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2018-07-15 15:01:23「富士スバルライン EV・FCVパレードラン」&「トークショー」(2018.7.11)参加報告

7月10日よりマイカー通行規制の始まった翌日7月11日(水)、今年も、山梨県エネルギー局(富士吉田市、西桂町、忍野村、山中湖村、鳴沢村、富士河口湖町)主催の「富士スバルライン EV・FCVパレードラン」が開催されました。富士河口湖の専用情報サイトに、いち早くその概要が掲載されましたね。こちら↓ 今回は気合いが入っていますね。特に、一部ドローンを使った動画は、凄く端的にまとめられていて、全体の雰囲気が伝わってきます。
https://fujikawaguchiko.fun/event/jHaYM

 

重複するところもたくさんありますが、当日のイベントについて、概要を報告したいと思います。

「富士スバルライン EV・FCVパレードラン」の目的は、「平成29年度よりEV・FCV車が富士山スバルラインマイカー規制の規制対象外となったことを受け、マスコミを通じ、次世代自動車が富士スバルラインを通行する模様を発信することで、環境にやさしく、二酸化炭素を一切排出しないゼロエミッション車両を広く県民にPRし、普及啓発を図ること。また、マイカー規制期間中もEV・FCV車が通行可能なことを広くPRし、富士北麓地域の観光振興に資する」とのことです。
 

・イベント名称
 「富士スバルライン EV・FCVパレードラン」

・日時・会場
 (1) 日時:平成30年7月11日(水) 午後1時~5時(五合目の予定は中止)
 (2) 会場:山梨県立富士北麓駐車場 第3駐車場、および、富士山五合目第2駐車場

・開催概要
(1) 内容
 ①「EV・FCVの魅力を語る」トークイベント
 メインパーソナリティ:日産リーフ開発担当・佐々木氏、EVOC(EVオーナーズクラブ)代表及びメンバーとの対談形式でEV・FCVの魅力を語る。
 ②EV・FCVパレードラン
EV、FCV車両約50台で、富士北麓駐車場~富士山五合目駐車場間を走行し、富士山五合目駐車場においてPR活動を行う。

(2) スケジュール
13:00~ 開会式(局長挨拶)(観光案内所前)
13:10~ トークイベント開始
13:40~ パレードラン開始、富士北麓駐車場出発
13:50~ 富士スバルライン料金所(報道撮影)
      (富士スバルラインを走り、五合目へ)
14:50~ 富士山五合目第2駐車場到着(PR活動)
      (報道撮影、インタビュー等)
14:30~ PR活動終了(解散)
          
以上の予定でしたが、パレードラン終了時の富士山五合目に到着した時には落雷の危険性があったため、五合目での自動パーキングなどのデモ等、イベントは残念ならがら中止となりました。
NHKの取材も入っておりましたので、当日早速山梨のニュースとして取り上げれました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20180711/1040003168.html
https://youtu.be/7MT49WWu26Y
こちらは、集合写真撮影時の状況です。主催者の撮影準備中にこそっと取らせていただきました。^^; お許しください。
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展示車両でひときわ目立った日産リーフ ワンオフのパレードカーです。ナンバー取得が間に合わなかったそうです。積載車で持ち込まれていました。 
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参加車両のテスラ軍団^^
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日産リーフ軍団も負けじと全国各地から集まってきました。一部です。
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その他、BMW i3、i-MiEV、ミニキャブミーブ、FCVのミライと、総勢34台が終結していました。

さて、イベントについてのレポートは冒頭に紹介しました山梨専用サイトのこちらに詳しく掲載されておりますので割愛し、ここでは、パレードランの前に行われましたもう一つの目玉「トークショウ」の内容をご紹介します。EVOC代表くまさん、アラン・ナカムラさんが堂々と語るEVの魅力を、是非とも全国に伝えていきたいものです。

今回のテーマは、「EV・FCVの魅力を語る」そのものです。

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司会 山梨県エネルギー政策課 井出さま
 マイカーによる混雑の緩和と排気ガスによる環境負荷低減のために実施しています富士スバルラインのマイカー規制ですが、EV、FCV車は通行可能となったことを受けまして、今回みなさんにお集まりいただき次世代自動車(EV・FCV)が富士スバルラインを走行する模様を、発信していくことによりまして、環境にやさしいゼロエミッション車を広くPRし普及を図っていきたいと思います。
 今年度は、そのパレードランに先立ち、「EV・FCVの魅力を語る」というテーマで、トークイベントを企画しました。とトークイベントで登壇いただく3名の方をご紹介いたします。
 日産自動車(株)リーフ開発担当・佐々木さん、EVオーナーズクラブ代表 桑原さん(くまさん)、そして、EVオーナーズクラブ会員 アラン・ナカムラさんの3名の方々です。では、
さっそく、EVの魅力について一言お願いできませんでしょうか?

くまさん
 急速充電しておりますと、一般の方が寄って来て、「この車何km走るんですか?」とか聞かれたり、「電気自動車って遅いんですよね」などとおっしゃる方が未だに多い。非常に残念なところですが、特にテスラなどはポルシェより早いっていうくらいの動力性能を持っておりますし、リーフやi-MiEVはそのクラスの車両よりも格段に動力性能は良くなっています。
 それから、EVの特徴の一つに、バッテリーを床下に積んでいるということにより、ハンドリング性能が非常に良いですよね。コーナリング時には非常によく曲がってくれるなど、そういったEVオーナーでないとなかなか分からないところを、もっともっと皆さんに伝えていきたいと思っております。


佐々木さん
 一言で申し上げると、新しいモビリティの可能性を提供できるのがEVだということです。
また、走りの楽しさ・ガソリン車とまったく違うとか、電子制御ならではの自動駐車の可能性だとか、新しい価値が提供できる。みなさんと面白い使い方・楽しみ方を探っていけるという可能性をもっていることではないかと思っています。


アラン・ナカムラさん
 昨年12月にテスラの初の車検を受けました。その段階では10万kmを超えていました。バッテリーの劣化率、電力消費量、電気自動車の特徴である回生量はもとより、ブレーキパッドの減り具合がどれくらいかとそういう具体的な数字が出てきました。
 これまで、ともすれば、電気自動車に対してネガティブな意見が非常に多かったのではないかと思っておりますが、1万kmとか2万kmではなく、一応10万kmを超えた状況の説得力のある走行データを皆さんに公表しております。
 ちなみに4月にオランダに赴き、オランダのオーナさんともコミュニケーションとりました。彼らはテスラのデータを全部集めて数値化しており、テスラのバッテリーの容量保持率が80%となるまでに何km走れるのだろうか、その答えを出しております。それは幾らと思いますか? 80万kmです。
 80万kmを走る時期が先か、私の寿命が先なのか、是非確かめてほしいのですが(笑)、バッテリーの性能はどんどん進化しております。そのような状況を一人でも多くの方に具体的に分かりやすく伝えていくことも大事かと思っております。


司会

 10万km乗られてブレーキパッドを一回も変えていないんですよね。


アラン・ナカムラさん
 そうなんです。8mm残で四輪とも8mm残です。
 もう一つ、環境問題でPM2.5というのが取り上げられておりますが、この原因の大きな一つが、ブレーキパットのカスなのですね。ブレーキパットが減らないということは、環境問題に非常に貢献していて、そういったことが、ヨーロッパがディーゼルから電気自動車に大きく舵を切ったというきっかけになったのではないかと私は思っております。


 

司会 

私もリーフの乗らせていただいていますが、今8万8千kmでして、先日車検を済ませて、ブレーキパット7mm残っていました。
 さて、リーフの開発責任者の方に是非、開発秘話について、裏話など一つお聞かせいただければありがたいのですが。

佐々木氏
 2010年に先代のリーフを初めて量産の電気自動車を出すということで、2007年から開発に関わっています。当初から、電気自動車が楽しいということを伝えるのをどうしたらよいか悩んでいまして、EVの運転の楽しさを後押しするために工夫していることがありました。その一つに、私たちは「すいすい感」って言ってるのですが、なめらかに動かす工夫をしています。
 例えば、前輪が突起を乗り越すときを例にとりますと、車輪の回転スピードが乗り越える瞬間に変化しているんですよね。その変化するスピードを捉え、その変化を打ち消すように、駆動力をコントロールしております。これは、ガソリン車では出来ない、時間がかかってしまうからです。ガソリン車だとトルク変化に時間がかかるのですが、電気自動車はダイレクトに出来るのです。ユーザーにとって何がいいのかというと、なめらかな移動により、視線移動をすくなくでき、突起を乗り越えたときのなめらかさを出しています。
また、高速道路などの車線変更時に、ハンドル動かす瞬間に駆動力をちょっと上げています。横に動く時に走行抵抗というのがあって、車両が少し沈むのですが、その沈みを防ぐのにちょっとだけ駆動力を上げているのです。ミズスマシの様にすっすっすと動けるような工夫が、電気自動車ならでは出来る工夫です。これは宣伝していなく、カタログにも載せていないのですが、そういう運転感覚へ新たな価値、ちょっとだけスパイスとして入れることが出来ていて、こう言ったところも楽しんでいただけたらいいなあと思っております。



司会
 次に、EVを今後、ますますの普及を図っていくには、どのようことが必要と思われるでしょうか。


くまさん
 電気自動車が出て8年経過しました。私も恩恵に被った方なのですが、最初の頃は補助金が非常に多くて、400万のi-MiEVに180万程の補助金が出たのですよね。今は新型リーフにはMax40万円しか出ない。補助金がだんだん先細ってきているということですが、まだまだ普及していない状況なので、それがかなり足を引っ張っているではなかという気もします。お蔭様で、充電インフラはだいぶ整ってきましたけれども、やはりEVのバッテリーが大容量化していることもあり、今のMAX50kWの充電インフラの下では、なかなかスムーズに走りきれないということもありますので、急速充電器の高出力化というのも必要と思います。
 また、自治体さん側から云えば、各自治体ならではの方針をもっともっと打ち出してよいのではないかと思います。たとえば、今日のスバルライン・パレードランには、事前に申し込みのあった皆さんは無料で通行していただけるのですが、EVは常に無料ですよとか、充電インフラの利用にも常に無料にするとか、そういう方策をもっと積極的に自治体さんに行なっていただたいです。
 イベント等を開催し、EVの認知度を高めていただくことをということも必要だと思いますし、まだまだやることが沢山あって、なかなかやりきれていないのではないかなあということもありますので、是非とも頑張っていただきたいと思うのです。オーナー側からこんなサービスがあったらよいのではないかとか、旅館なんかにはEV割引があったらいいのではないかとか、いろんな方策を我々もいろいろな要求をしていきたいと思います。自治体さんには、観光課に掛け合っていただくとか、そういうことも必要ではないかというふうに思います。



司会
 貴重なご意見ありがとうございます。全部私に言われているような気がして(会場(笑)) 実は、山梨県の充電インフラは非常に充実していまして、空白地帯と言われているところは、国道52号線という静岡県に抜ける一部だけです。そこを除いてほぼカバーしています。特にここ北麓地域は沢山充電器があって、充電環境としては大変充足しているのではないかと思っています。



佐々木氏
 車両メーカーの役割なんですね、やはり、先ほど中村さんの方からお話がありましたけれども、電気自動車というのは特別ではないという様にしていかないと広がらないと思うのです。なので、リーフをリリースしてから、皆さんのご意見を色々と伺って、EVが特別でない、どうしようかなと疑問のハードルを一つずつ下げていく、これが仕事だと思っていて、例えば航続距離がしかりですし、自治体さんと連携しながらやっていくインフラの問題、それから、安全性の問題、こういった一つ一つの不安におもうことを取り除いていくことだと考えております。



アラン・ナカムラさん
 「鶏が先か卵が先か」と言われることわざがありますが、やはり、乗っていただく、体験していただく、今仰っていただきました他の車と違ってガソリン車と比べるとはるかに違うと。試乗会では、この試乗車が”車”だったら、”これまで乗っていたのはなんだったんだ”というようなことを良く聞きます。
それほど、電気自動車というのはこれまでのガソリン車よりも、環境だとかそういった問題を抜きにして、性能的にはるかに上回っている。少し上回っているのではなくて、はるかに上回っているというところがやはりポイントになっていくんではないかと思うんですよね。
これは、我々オーナーがどうこう出来る問題でなくて、メーカーさんがそれにふさわしいい車を出していただくことが大事ではないか。また、クルマを選ぶときの殆どの重要な要素はデザインだといいますので、かっこいい、乗ってみたくなる、そういう車を是非、メーカーさんが出していただくと、違った角度から、お客様方が、”よし一度電気自動車に乗ってみようか”となると思います。そして、試乗会をどんどんなさることがいいんではないかと思います。


司会

 ここにいらっしゃる皆さんが思っている以上に一般の方はまだまだ電気自動車の性能についてご存じない、体感もされていないということをほんとによく感じています。坂登んないんじゃないかとかいうようなことをいう方々が結構いるんですよね。我々もそういった体験、試乗していただくイベントを一生懸命やっていきたいなあと思います。
最後に
今後の車種展開について教えていただける範囲でお願いします。

佐々木さん
 一番聞いてほしくないことですが、、会場(笑)
 私ども、量産のEVリーダーとしてやっていきたい、いろんなお客様にいろいろ楽しんでいただけるバリエーションを、多くそろえていきたいと思っています。
 今日の明日という訳にはいかないのですので、コンセプトカーを出しながら、お客様の反応などをお聞きし勉強させていただきながら、企画に繋げていきたいと思ます。


アラン・ナカムラさん
 テスラの次期モデルに対して具体的な発表を行っています。 来年3月15日、もう少し高級なEVでなくて、SUVのコンパクトカーを出すという。それからピックアップを出すということです。それから、発表して注文受けつけしていますが、なん十トンクラスのトレーラーを注文受付しています。
 あと、2020年から納車予定なのは、4人乗りオープンカー、ロードスターですね。時速400km、航続距離1000km、時速100km/hまで1.9秒、いま2,300万円位で、全額納金で注文受付している(笑)。
そのような多種展開を具体的に発表しています。


くまさん
 佐々木さんが仰れないので、うわさの範囲で言わせていただくと、日産さんは2020年までに3車種を出すとおっしゃられている。ここまでは公になっていると思うんですが、SUV、セダン、軽乗用車と、この3車種が出てくるんではないかと言われています。ですが、まだまだ車種が足りない、EVだからといって車種が少ないというのはあり得ない話で、ガソリン車だと何百種類もあるなかで、EVはたった3種類かと言う状況では売れるわけではないですので、メーカ―さんには是非スピードアップしてバリエーションをどんどん増やしていただきたい。我々オーナーの希望でもありますし、ユーザーの希望でもあります、その辺スピードアップして、ラインナップを増やしていっていただきたい。


司会 
ありがとうございます。話は尽きなくて、いつまでも話していられそうな雰囲気はあるのですが、この後のパレードランもありますのでこの辺で終わらせていただきたいと思います。お三方みなさまありがとうございました。



この後、各自パレードランの為にスタンバイ、五合目向けて旅立つのでした~♪
以上で、レポートはおしまいです。



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