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2019-09-23 20:56:51『EVOCカンファレンス2019 in HAKONE』(2019.09.15)開催報告その1(午前の部)

 2019年9月15日「EVOCカンファレンス 2019 in HAKONE」 を実施しましたので、その内容を報告します。

 EVOCカンファレンスは、2013年に第一回を箱根で4年連続して開催、一昨年前に一度小田原市で実施、昨年から箱根に戻りこのレイクアリーナで開催してきました。今年で第7回目となりますが、今回は、最大規模の参加人数となりました。皆様のおかげ様です。ありがとうございました。以下、実施内容を記します




開催内容

●イベント名
    『EVOCカンファレンス2019 in HAKONE』
●開催日  2019年9月15日(日)
●開催時間 カンファレンス 10:00~17:00
      懇親会      17:00~18:45
●開催場所:星槎レイクアリーナ箱根(箱根総合体育館)2F 会議室及び駐車場
●出席者数 73名(EVオーナー&EVオーナー予備軍個人参加:52名、自治体:4名、法人14団体:21名)
●参加自治体・法人(順不同)
 神奈川県、小田原市
 CHAdeMO協議会、フォーアールエナジー(株)、アユダンテ(株)、ニチコン(株)、 日産自動車(株)、三菱自動車工業(株)、ポルシェジャパン(株)、ユアスタンド(株)、他6社



プログラム
★午前の部
開会 10:00~ 
●開催挨拶
●自治体様プレゼン
1.神奈川県 産業労働局産業部エネルギー課 笠井 熱史様
 「神奈川県次世代自動車普及に向けた取組」
2.小田原市 環境部環境政策課 瀬下 昌也様 
 「小田原市の取組について」
3.アユダンテ(株)(EVsmart) 代表取締役 安川 洋様 
 「テスラオーナーズクラブジャパンと世界のEV情勢、世界の充電ネットワーク」
4.フォーアールエナジー(株) 代表取締役 牧野 英治様
 「自動車用リチウム電池を活用した中古ビジネス構築に向けた取り組み」

 

〇くまさん&カールさん ランチトーク(スパイシーコメント!?) (昼食時)

★午後の部Ⅰ
5.CHAdeMO協議会 会長 姉川 尚史様 
 「EV普及に向けて大切なコラボ」
6.日産自動車(株) 日本EV事業部 マーケティングマネージャー  島村 盛幸様 
 ・日産が取り組むNissan Intelligent Mobilityの概要
 ・日産が取り組む、他の企業や自治体を巻き込んだ日本電動化活動「ブルースイッチ」の紹介
 ・日産が目指すEVの今後の方向性 
7.三菱自動車(株) EV・パワートレイン技術開発本部 (CTE) 百瀬 信夫様
 「電動化社会の普及に向けて」
8.ポルシェジャパンプレゼン E-Performance/WLTP担当 | マネージャー 細川 英祐様
 「ポルシェの電動化と挑戦」 約15分
9.ニチコンプレゼン 車載・V2H・急速充電器グループ ビジネスグループ長 関 宏様 
 「急速充電器の市場課題とメーカー課題」
10.ユアスタンドプレゼン 代表取締役社長 浦 伸行様
 『集合住宅におけるEV充電の課題』について

★午後の部Ⅱ
●メーカー&EVオーナー座談会
テーマ 現在と未来のEV談義/オーナーご意見披露/メーカーへの質問&要望
● 写真撮影 懇親会準備
● 懇親会 (17:00~)


以下、カンファレンスの概要です

【午前の部】
〇くまさん挨拶
今回7回目となるEVOCカンファレンスですが、参加登録は73名と過去最高となりました。
今年は、各方面からプレゼンテーションをお願いしていまして、自治体さんからは、神奈川県、小田原市さん、そして、毎年お越しいただいているアユダンテの安川さん、フォーアールエナジーの牧野さん、お昼からは、CHAdeMO協議会会長の姉川さん、日産自動車の島村さん 三菱自動車の百瀬さん、ポルシェジャパンの細川さん、ユアスタンドの浦さんですが、初めてプレゼンしていただく方が4名となりまして大変ありがたいと思っております。
発表が目白押しで時間が足らないかと思いますが、ご参加の皆さん是非、最新のEV関連情報を吸収していただいて、普及活動にお手伝いしていただければと思います。



1.神奈川県プレゼン 産業労働局 産業部 エネルギー課 笠井熱史さん
テーマ:「神奈川県次世代自動車普及に向けた取組」


・「神奈川県が推進する次世代自動車」、「EV.蓄電池活用に向けた取組など」について説明。
・特に力を入れているところとしては、分散型エネルギー源「かながわスマートエネルギー計画」。
・蓄電池/水素の活用 … EVは蓄電池として捉えている。現在27.5万kWh分がある。
・日本の次世代自動車にはHVが入っているが、世界では普通入れない。
・県内のEVの普及状況 … 2018年度末 13,558台、日本でトップクラス。
・ワークプレイス・チャージングとV2Xに補助を出し始めた。
・SDGs推進協定 … セブン&アイ・ホールディングスと提携。リーフの中古バッテリーを蓄電池に。
・V2H啓発イベント・エコカー試乗会の開催 … 毎年11月実施。今年は11/17(日)。EVOCさんも協力いただいている。
・FCV補助70万円 … ミライの新型が2020年のオリンピックに合わせてお披露目される。
・パイロット・シティー・プログラム(PCP) … 世界30都市参加。東京・京都・名古屋も参加。
・350kW充電のバスが世界には出ている。


2.小田原市プレゼン 環境部 環境政策課 瀬下昌也さん
 テーマ:「小田原市の取組について」


・小田原市の紹介から始まり、二つの取組、“地域循環共生圏を活用して”、“おだわらスマート・シティ・プロジェクト”についてプレゼン。
・小田原市は人口19万、東京から新幹線で35分ほど、市の南西部には箱根連山、東部には曽我丘陵、中央には酒匂川南北に流れ、南部には相模湾に面し、森里川海がコンパクトにまとまって温暖で住みやすい街。
・取組の一つ、「地域循環共生圏づくり」 … 農山漁村として、横浜市など大都市部に食糧を提供し、エコツーリズム、自然保全活動への参加を受ける。
・取組の二つ目、「小田原スマート・シティ・プロジェクト」 … 活動開始から昨年20周年を迎えた。「青く澄んだ空を子供たちにバトンタッチしよう」の合言葉にして、小田原市をスマートシティにすることを目指し、エコカー購入・再生可能エネルギー、および、省エネの普及推進中。
・おだわらスマート・シティ・フェアを開催、昨年もEVOCの皆さんからEV展示車を提供いただいた。
・エコカーの展示と試乗はこのプロジェクトに基づいて行っている。ワークショップも開催。スマートシティの構築にむけて、一人一人ライフスタイルの転換を促進することとしている。
・今年度は11/9(土)小田原ダイナシティウエストにて実施予定。


3.アユダンテ(EVsmart)プレゼン 代表取締役 安川洋さん
毎年プレゼンしていただいているアユダンテの安川さんからは、今年は「テスラオーナーズクラブと世界のEV情勢」と題して、テスラの情報、各社のEV情勢についてプレゼンしていただきました。


○テスラオーナーズクラブジャパン(TOCJ)の活動について
・初めはメーリングリストで活動。2018年に結成。130名ほど。テスラ認定のオーナーズクラブ。2018年11月の集まりでモデル3を見られた。米フリーモントのファクトリー・ツアーを実施。
・社会貢献活動 としてフードバンクへの寄付など行っている。持続可能エネルギー社会を実現するために、今後は外部へと情報発信をしていきたい。
○テスラの現状、ギガファクトリー3ついて
・S、X、3の3車種構成。どのモデルもロングレンジとパフォーマンスを2車種が基本の構成。
・パフォーマンスは後輪モーターの出力が大きく、ソフトウェアが大出力・高速向けにチューン。
・モデルY は2019年に販売と予測。日本へは少し先。ピックアップトラックとセミ(トレーラー)は米向け。
・中国のギガファクトリー3は24時間3交代で建設。2019年1月に更地だったのが9月には建屋がほぼ完成ともの凄いスピードで建設されている。
○世界のEV情勢について
・PHV については少し情勢がかわってアウディもGMもやめる方向か。一方、ボルボが4つにPHVメインに増やしているくらい。
・BEV(Battery Electric Vehicle)については、発売したのは下記のとおり(EPAベースで300km走るロングレンジEV)
・ヒュンダイKona BEV、ジャガーのi-Paceが一年遅れで2019年リリース、メルセデスは今年前倒しでEQCが出ている。日産リーフe+がオンスケジュール。アウディのe-tron、ポルシェのTaycan VWのID3/CROOZ、ボルボのPolestar2など。また、トヨタが短距離EVとしてC-HR(2021年までに6モデルの一つ) が出てくる模様。
○電費基準について
・電費基準は、日本だけのJC08 、グローバルにはWLTC/WLTPが一般的。またアメリカ環境庁の基準のEPAがある。
・JC08は日本の基準(現在はWLTCに移行)で、どうやって出すのか超プロフェッショナルがただき出せる値。WLTCもプロドライバーでないと出せない。EPAの値は誰が乗ってもまず出せる基準。WLTCしか発表していない車種があり、換算式:EPA = WLTP/1.12とみていい。
○超急速充電について、
・電費を5km/kWhだと仮定すると、30分で300km走らせるには48kWh必要。今後は100kW超えの超急速充電器が必須。
○世界の充電ネットワークについて
・EA(Electrify America):VW USAの子会社。全米ネットワーク構築中。2018年は数カ所だったが2019年は286ヶ所、台数だと1,000台を超える。150kmほどの間隔で設置。
・IONITY:欧州のメーカー、VWグループ、BMWグループ、ダイムラーが参加。欧州に113か所設置。
○トラックのQCはどうなるか?
・欧州ではトラックのSCネットワークについて、HPCVCというWGがある。1~3MWの充電基を作ろうとしている。バッテリーとしては500kWhからのトラック用のQC。長距離トラックは1MWhというバッテリーだろう。500 kWhを20分で充電、V2Xにも対応。規格策定段階。日本では、現行法制では実現は難しい。
充電設備専門の建設会社が現れ始めている。



4.フォーアールエナジーのプレゼン 代表取締役 牧野英治さん


フォーアールエナジーの事業/電池の再利用の必要性/これまでの取組/浪江町での復興に向けた取組について説明いただきました。
○会社紹介
・フォーアールエナジーは日産自動車と住友商事の合弁会社。日産リーフができる前の2010年に設立。電動車で使い終わった電池を再利用する事業。4Rとは、「再利用(Reuse)、再販売(Resell)、再製品化(Refabricate)、リサイクル(Recycle)」。 
・我々の役割は電動車の価値を上げることと、二次電池を手ごろな価格で提供することで再生可能エネルギーの普及に貢献すること。
〇電池の再利用の必要性について
・昨年7月経済産業大臣議場となって、自動車メーカーがトップに出た「第二回自動車新時代戦略会議」では、「2050年までに、日本が販売するクルマを全て電動車輌とする」と目標となった。
・対して2017年は、日本の自動車メーカーが国内生産して日本販売数は約400万台。国内生産輸出が400万台、海外生産海外販売を合わせ年間1000台。これだけの車を支えるには、資源・廃棄物の問題から二次利用が必須となる。
○大型の蓄電システムの例
・2014年大阪の夢洲(ゆめしま)のメガソーラーの出力ヘッドを吸収。リーフ16台分、270kWh、600kWの出力。
・2016年 鹿児島県薩摩川内市、甑島(こしきしま)に36台分の大型の蓄電システム導入。
・事業所の電力消費ピークカットに貢献:250kWのピークカットによって、事業所の電気代削減(50万)。
・二つ目は、電力会社さんに蓄電池として使っていただくいわゆるVPP。
・2018年3月に福島県浪江町に工場を建設。①浪江のまちづくりに賛同 ②国・県の支援。③トレーサビリティーの管理。
・認証機関ULによる認証済み。
・無電化地域 … 世界に15億人が住んでいる。よって、独立系の発電機器が大切。

以上午前の部でした。

              (藤田和弘/箱守知己)

 

午後の部は、鋭意作成中です^^; しばらくお待ちください。

⇒できました。こちらをご覧ください。

なお、EVsmartブログにも紹介していただいております。EVOCカンファレンスの開催内容についてはほぼ同じ内容ですが、是非合わせてご覧ください。こちら

 


今回、カンファレンスに参加した車両(一部)です。なんと、日本初納車されたテスラモデル3も登場です。また、いつもはEVで参加のEVOCメンバー、今回FCVオーナーにもなられたのでお披露目です。






 



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