nopさんのBlog
ミニキャブ・ミーブの温度調整つまみのしくみ 2019-08-16 10:17:52
中古で購入したミニキャブ・ミーブ 10.5kWhですが、購入当初よりエアコンの温度調整つまみが全領域可動しないという状態で「これは皆そうなのだろう」と思い込んでいました。
状況としてはこんな具合です↓
冷方向は中立から4ノッチ(左側写真)、暖方向は中立から7ノッチ(右側写真)の移動になります。
お~い、冷の最大ポジションシールって意味ないじゃんw
購入直後に「これはつまみがズレて刺さっているので一度外して」と思ったのですが、引っ張っても外れません。😫
ACオフ、風量1にして中立から2ノッチ暖方向に動かすと暖房が動き始めます。
この状態で中立側に1ノッチ戻しても暖房は切れず、もう1ノッチ戻して中立位置になると暖房が切れるので、中立位置はズレていないと思われます。
マニュアルを見ると冷暖等しく最大まで動くように見える書き方だけど...
ということで、みんカラで皆さんも同じですよね?と問いかけをしたところ、たきりんさんから意外な反応がっ!
・ミニキャブミーブの温度調整つまみの可動範囲 (リンク先はみんカラです)
「え~!」と悲しみに暮れていたのですが、当EVOCブログでevhiさんが過去に記事にしているとのこと。
先日のニチコンV2Hセミナーの大阪会場で少しお話を聞いて、さらに「第5回EVOC関西オフ」会場にて実車を見ながら解説をしてもらいました。evhiさんありがとうございました。
帰還後、早速問題の車両で確認です。
驚いたことに、温度調節つまみは、単なる機械部品でした。てっきり私は回転式の可変抵抗器がつまみ裏に配置されていて、その軸がそのままつまみと直結していると思っていたのですが、違いました。
つまみ部分は回転方向の動きを直線方向の動きに変える機構部品で、直線方向の動きがワイヤを伝って、センターコンソール下の運転席側側面に設置されているスライド式の可変抵抗に繋がっています。
なんというアナクロというか原始的、いや回転式の可変抵抗を使ったほうが単純なのに、わざと複雑な機構になっているのか驚きました。
しかもこの部分、evhiさんの車両を見た際に剥き出しだったので、カバーを取っているのだろうと思っていたのですが、私のも剥き出しでした。2度驚愕。
これが丸部分を拡大した写真、剥き出しとはいえ何やら金属部品で囲われてはいます。
この金属部品ですが、工具を使わず手で外せます。
外れました。
笑ってしまうほどな構造です。
こちらが金属カバー部品。
曲げの足部品でベースの金属に引っかかる構造ですので、手で簡単に外れます。
さて、この状態で全域移動しないつまみは...と再度確認をしてみたら、なんと冷方向も動くようになっているではありませんか。
金属カバーが何か悪さをしていたのでしょうか。
冷方向は中立から7ノッチ(左側写真)、暖方向は中立から7ノッチ(右側写真)移動するようになりました。
てっきりどこかで、引っかかっていて、それを直すのは大変だなぁと思っており、その修理に関してブログの主内容にと考えていたので拍子抜けです。
では以降はこの機構に関するちょっとだけ解説
これはワイヤー先の輪の部分をスライド式可変抵抗から外した写真です。
ワイヤーの輪の反対端に温度調節つまみが位置します。
円運動を直線運動に変えているのはリール方式を使っているのか、それとも円盤状の部品の外周1箇所にワイヤーの同じ輪をひっかける方式を使っているのかは不明ですが、つまみの場所から足元までワイヤーで位置情報を伝えています。
伝えた位置情報はスライド式可変抵抗で抵抗値として処理されます。
スライド式可変抵抗はネジで金属に固定されていて、寸法的には昔からよく見る大きさのもののようですので、何らかの際は部品交換できそうです。
ちなみにスライド式可変抵抗は移動の際にカチカチとしたクリック感はありません。スーっと移動します。
温度調整つまみの1ノッチの手ごたえは機構部品にて生み出されているものです。
少し気になったのが、センター位置でのスライド式可変抵抗器の位置です。
中央位置より少しオフセットしているような場所です。
ですが、このセンター位置からつまみを暖方向に1ノッチ移動すると航続可能距離が一気に減って暖房が動き始めます。
よってセンター位置はずれていない気がするのですが、これが正しい位置なのかな。
金属部品を元どおりにはめましたが、つまみの稼動範囲は狭まることはありませんでした。
原因はわかりませんが、正しい状態に戻ったようです。
自車の状況を教えてくれたたきりんさんとevhiさんには感謝いたします。ありがとうございました。