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KAKUさんのBlog

40kWhリーフのSOH 40℃が分かれ目?  2018-10-02 20:11:32

リーフが納車されてから一か月(正確には40日)経過しました。バッテリー容量維持率SOHの状況はどうなったでしょうか。

■SOHの挙動で、今までわかっていたことは下記のとおりです。
1.走行距離に比例せず、経過時間に応じて低下する。
2.まったく動かさない場合でも、また、L2H非稼働時でも低下する。
3.先代24kWhや30kWhリーフではSOHが上昇することがあったが、40kWhは上昇することはない。
4.先代24kWhや30kWhリーフではHxの変化(上昇)に応じてSOHが変化(上昇)したが、40kWhリーフは真逆、Hxは増加するがSOHは低下の一途である。
5. L2Hの稼働によるSOHへの影響は見受けらない。

なお、これまでのブログのSOHネタは次の2つで、今回3回目です。
その1.走っても走らなくてもΔ0.02%/日???
その2.SOHに惑わされなく気兼ねなく乗れる!?

まずはおさらいです。40kWhリーフは何をどうやっても、乗っても乗らなくてもSOHは低下します。
こんな感じです。
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納車後当初は平均して0.02%/日のペース減っていましたが、9/10の200kmほどのプチロング後は0.01%/日と半減し、その後安定していました。
ところが、関西往復(1000km)した9/23-25の3日間は、なんと0.03%以上/日の低下となっていました。

なお、その後9/26から今日まで、低下率0.01%/日と元に戻り安定しています。

何してもSOHは低下するのですが、その低下率が状況によって変わるということです。

上昇させるのはあきらめていますが、そうであるなら、低下を最小限に抑えることが可能かどうかを探索中です。

それには、まずはデータを観察することです。
少し変化があったので、SOHに影響を与えるだろうと思われる走行距離とバッテリー温度に注目してみました。

■走行距離について
まずは、走行距離と重ねて見ました。
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距離を走った日は、低下の割合が高い感じがします。少しわかりにくいので、一日の走行距離でグラフを書き直しました。
走行距離の無い日は全く動かしていませんし、0に這いつくばった日はLeadSpyデータ取得のためにリーフを起動しただけで全く動かさなかったか、i-MiEVと入れ替えのために動かしたか、数百m未満の走行です。

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これで見ると、関東関西往復した日(9/23-25)は1か月の中では特段低下することがわかりました。
200kmほど走ったプチロングの9/10も低下の割合が大きい感じがします(のちのグラフでは区分を分けました)。

しかし、単純に距離が長いだけで変化率が大きくなるのでしょうか? 距離に応じて低下する量は大きくなるのは分かります。しかし変化の“割合“が変わるのは理解出来ません。やはり距離だけが影響するのではないと思いました。

■バッテリー温度
次に、バッテリーへの影響が大きいと言われる温度に着目しました。
3つのバッテリー温度センサーのうち最も高い値と、参考までに外気温度とを同時にプロットしています。
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ロングでは急速充電を繰り返すので、高温になる状況が数時間続きます。
縦に大きく尖った箇所が何か所か見受けられますが、急速充電をした時です。
なお、データはリーフオンの時だけです。オフ時は当然データがないので、グラフ上はギザギザに見えますが、実際はQC後は滑らかに変化している事でしょう。

連続データではないので、それではいっそのこと、バッテリーが当該一日の中で最も最高となった温度でプロットしなおしました。
そして、回帰直線の区分も細分化し、1日(24時間)以上40℃以上にさらされた日をピンクでハッチングしてみました。

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SOHの低下の割合が大きい、200kmのプチロング(9/10)、関西往復1000km(9/23-25)の2つの期間は40℃にさらされた期間が長い可能性が高いです。

なお、9/15-17もEVOCカンファレンスで箱根往復し250kmほど走っていますが、温度が上がっていなかったので、SOHの変化は-0.01%/日上にありますね。

■新たな仮説
現時点で一つの仮説を立てました。
SOHは、「バッテリー温度が40℃を超える状態が長く続くと、低下の割合を大きくする」というアルゴを入れて推定しているのではないか?
当初新型リーフは2回目のQC時には受電能力を下げる制御をしていたと聞きます。それが電気が入らないというクレームが入って2回目までは制御しないことになりましたが、上記理由があるような気が。。。。

これからどんどん寒くなり、真冬の連続走行のデータがどうなるか興味深々ですね。真冬は40℃以下で500km走行できるかもしれません。


「6.バッテリー温度を40℃を超えないようにすると低下率は0.01%/日を維持できる」
これが確認できるのは、年末年始の帰省時かな。

ちなみに、40℃以下とは、インパネの温度計では8セグまであたりでしょうか。

 


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