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KAKUさんのBlog

いよいよ今週末40kWhリーフと交替。リーフのバッテリーはL2H利用により劣化は促進されるのかどうか?  2018-08-23 21:04:19

いよいよ今週末40kWhリーフと交替。リーフのバッテリーはL2H利用により劣化は促進されるのかどうか? 初代中期型24kWhエアロスタイルリーフは、今週末の8月25日にお別れとなります。2014年2月10日納車、4年半、走行距離は53,533kmです。左の画像は、帰省前、満充電時出発時のインパネショットです。

納車から3年半で48,000km走って、北は宗谷岬、東は根室半島の納沙布岬、南は淡路鳴門岬、西は鳥取砂丘と関西から東日本中心に走っていました。昨年8月よりL2Hを始め、一年経ったところで40kWhリーフと交替です。

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四国や九州にも行ってみようと、そのうち機会をうかがっていましたが、終ぞ実現しませんでした。次の40kWhリーフに託します。

大中小、特段の事故やトラブルもなく、あるといえば納車2W、商業施設の立体駐車場でガリ傷作りました^^; 速攻で修繕し、リペア直後は全く塗装したことが分かりませんでしたが、4年半経過した今、よお~く見ると、塗装の膨張収縮により修繕跡がうっすらわかります。その他、ほんのちょっとのひっかけ傷はありますが、それ以外は、ほぼ無傷といっていいでしょう。


取り付けた装備品は、大きなところでPivot-3-Driveスロットルコントローラー、ドアミラー自動格納装置、LeafSpy用ELM327インパネ内埋め込み増設(ACC連動電源供給仕様)、簡単なところでは、HiビームのLEDヘッドライトバルブ、デュアルホーンへの交換、ドラレコ装着、Yahoo!カーナビ専用タブレット用の電源確保、USB電源増設、です。取り外しには丸二日かかりました(格納装置はそのままです)。

この盛夏に乗り換え時期となると、取り外すのに汗だくとなる最悪の季節ですね。これからは、夏の乗り換えはやめにしよう(笑)

明日まではL2Hにつなげっぱなしなので、走行距離も増えないし、SOHも変化はしませんので、これが最終的なリーフのバッテリー状態となります。
インパネのバッテリー容量は12フルセグ確保LeafSpyによるSOHは93.89%とほぼ94%、6%の低下にとどまりました。

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L2Hの導入は2017年8月20日から、お出かけ以外は、ほぼ100%QCポートに接続され停車中もフル稼働です。ですので、純粋走行期間は3年半、最後の1年は走行+L2Hという使い方です。

QC回数は1513回、NCの回数は511回とほぼほぼ3対1の比率でした。なおQC回数は、L2Hによる給電に対してもカウントされています。

バッテリーの状態についての日産からの客観的なデータは何ら得られることができませので、LeafSpyで取得できるリーフの車両情報がすべてです。この4年半に得られたData数は、9万9千行に迫る膨大なCSVファイルとなりました。

自分は、Databaseを駆使しての処理を軽くする能力がないので、単純にエクセルで処理していますが、動作が重たくMyノートPCでは処理は限界です。ですので、比較的容易に作成できる3つのグラフ(走行距離、日付、そして、QC回数を横軸としたSOHの推移)を説明します。


まずは、走行距離とSOHの関係。
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L2H 利用開始時は48000km時、グラフにすると、L2H利用期間の1年はたったの5000kmしか走っていないことがバレバレです。

自宅のカーポートにほぼ繋がれていました。動いているときは、ほぼロング時のみ、主だったところは、新潟リーフOFF(2017/10)、EVOC浜松新年会(2018/02)、2018GWの帰省、静岡リーフOFF(2018/07)、2018お盆の帰省、等々の5回ほど、300~1200kmのロングがほとんどです。

L2H開始当時はSOH100%保持していたのですが、L2H開始を機に変化が出てきたと一瞬判断しかねない状況が読み取られます。

大きく下げたのは、今年のGWの帰省1200km走行、お盆の帰省時1200kmの走行時の2回です。GWは免許取りたての息子と下道ドライブを兼ねたこともあり、復活のスイッチがなかなか入らなかったですし、このお盆の帰省時にも上げられず。結果的にSOHをそれぞれ3%程度落としてしまいました。最終的に93.89%となりました。

では、本当にL2Hの稼働によって低下が始まったのでしょうか?
 

次のグラフは、利用期間とSOHの関係です。
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L2H利用なしの3年半と、L2H利用期間の1年間で明確な違いがあるでしょうか。
L2H利用期間の1年間で見た時に、後半3か月で6%落ちていますが、それまでの9か月間は変化していないというのも事実です。
私は、このデータだけでは、L2Hの利用開始を境に変化が生じたと結論は出せないと思っています。
その理由は、すでに5万kmほど走行している状態から、経時的な劣化が始まっていることは大いに考えられ、L2Hを稼働しなくても同じような劣化が起きたとも考えられるからです。

次にQC回数とSOHの関係です。
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事情により300回以下のデータが抜けていますが、ほぼ100%にへばり付いているとみてください。L2H利用開始直前まで617回、それからほぼ毎日L2Hにつながり、夜間の充電、昼間の給電でそれぞれ1カウント、たまに動かすために接続を切る、i-MiEVと接続変えなどでカウントが増え、またロング時の外でのQCなどを含めて、1年で900回ほど増えています。

これを見てもわかりますが、1200回を超えたころにSOHの低下が起こっています。逆に言えば、L2Hの開始後、3年半でカウントされた同じ回数600回まではSOHの変化がなかったとも言えます。

なお、本来ならQC回数は0→100%のサイクルを1Cとしてそのサイクル数でプロットできればいいのですが、それは不可能ですので、このグラフは参考程度でみてください。また、QCによる40kWでの充電と、L2Hによる5kWほどの倍速充電と、そして0.5kWほどの給電も同じ1回ですので、一括りにQC回数と相関を取るのも問題ではありますので、あくまでも参考データです。


ということで、上記結果をまとめると

1.3年半、走行距離48000km走行のリーフでL2H利用開始後、2000km走行までは変化なし、その後3000km走行時に6%SOHが低下した。なお、L2Hの利用時にはSOHの低下はない。走るときのみ低下する。

2.3年半、走行距離48000km走行、QC回数が600回となった時点でL2H利用開始、その後約9ヶ月間はSOHは変化なし。さらにその後、QC累計1200回を超えたあたりから、SOHの低下が始まった(走行時)。


ということです。

L2H利用によるバッテリーの劣化は促進されるのかどうか?
  ・・この問いに関しては、以上のデータだけでは何とも言えないと思っています。

そもそも、3年半で48000km走ったリーフが、SOH100%と劣化が認められないこと自体が、真の姿を現しているだろうかという疑問がありますね。少なくとも新品バッテリーと同じとは言えないと思います。確かに満充電時の航続距離表示は劣化を感じさせる数字の低下はなかったものの、客観的なデータをそろえることは面倒なのでやってはいないが、QCの速度は明らかに遅くなっていました。インパネ充電率が80%以上の挙動がおかしい時がしばしばありましたし、具体的には充電器の充電率の数字と合わなくなっていたなど、です。
ですので、L2H利用によることだけで、バッテリーの劣化は促進されるかどうかとの結論は出せません。

電池の容量は違うものの、同じオートモーティブエナジーサプライ製の電池を使っている40kWhリーフは、納車日からL2H利用されることになりますので、これから長期間データを蓄積することで、L2Hによるバッテリーへの影響については、今回のデータと比較、解析ができるかと思います。

何ら科学的な根拠はありませんが、バッテリーの劣化と相関が取れるとしたら、走行時やL2H利用ともにカウントされるQC回数にあるのではないかと感じています。もしそうだとするなら、40kWhリーフでは、単純比較で40kWh/24kWh=1.667倍変化が表れにくいはず、24kWhの1200回で変化が出てきたことから、1200×1.667倍=2000回相当で変化が出てくる。つまり、2~3年で変化が出てくるのであれば、劣化はQC依存という仮説は正しいかと思われます。

ということで、LeafSpyでのデータ蓄積はまだまだ続くということです。

 


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