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とうがらしさんのBlog

日産リーフのバッテリーリユース(再利用)工場に行って来ました。 2018-07-06 21:09:58

今年の3月に浪江町にできた、フォーアールエナジー株式会社の浪江事業所に行って来ました。

 

建物も以前はブレーキの会社だったものを「リユース」しています。

 

 

日産リーフのバッテリーパックが回収され、ここに運び込まれます。

 

今は、24kWhパックが全国から入荷しています。

海外からはまだ回収されていません。

 

 

車から外されたバッテリーパックにはまだ電気が残っていますので、取り扱いは慎重に専用のラックで運搬、格納されます。

 

バッテリーパックは重ねての積み上げができず、必ずパック間には空間を確保しなければならないので専用のラックが必要で、大量運搬・大量格納が課題だそうです。

 

 

バッテリーのリユース(再利用)の為、交換廃棄する部品はほとんど無く、綺麗にクリーニングされて再び組み立てられます。(ゴミが出ないのは素晴らしいですね)

 

作業は、人力による手作業で、今後バッテリー回収量が多くなれば地元雇用拡大につながります。

 

 

バッテリー性能測定は、独自のノウハウで短時間で測定できる様になったそうです。

 

測定には温度管理がとても重要で、測定室内を25℃で厳正管理されています。

 

 

24kWhのバッテリーパックには、48個のモジュールが入っており、これらの劣化度(SOH)を測定します。

 

 

バッテリー性能にはばらつきがあり、モジュールの中で最も劣化度が進んでいるものが全体の性能となります。

 

バッテリーパック全体でSOHが、77%(約10セグ相当)であっても、分解してモジュール単位だと80%以上あるものもあり、これらをより分け再利用用途に合わせ組み直します。

 

 

劣化の少ないモジュールは、組み直して電気自動車(EV)用に再利用され、それ以下のものは電動フォークリフトや家庭用蓄電池に再利用されます。

 

 

モジュール単位の性能のばらつきは、電気自動車(EV)の使い方で大きく変わるそうです。

 

高速走行によるバッテリーの高温や、過度の急速充電の繰り返しは、バッテリーの劣化だけでなくモジュール単位の性能のばらつきに影響します。

 

定期的な普通充電(200V)によるバッテリーの平滑化も必要です。

 

EVユーザーが、バッテリーの特性を知り適切に取り扱う事がとても重要です。

 

 

バッテリーパックの密閉性が良く、中のモジュールは綺麗な状態のままです。

 

長く走行して回収されたバッテリーパックの外側は、下の写真の様に左側がかなり汚れており、これを右側の様にピカピカにクリーニングします。

 

 

フォーアールエナジー株式会社の「リチュウムイオンバッテリーを最後まで使い切る」という事業のこれまでの歩みが書かれた本を頂きました。

 

環境に優しく、エネルギーを大切に使う思いが描かれいます。

 

 

最後に今回お忙しい中、対応頂いたフォーアールエナジー株式会社の大江さんをはじめ社員の方々に御礼申し上げます。

 


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