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蜜さんのBlog

東芝の新型電池 2017-10-03 09:44:39

東芝がEV用電池開発 6分で充電 320キロメートル走行

2017/10/2付
日本経済新聞 朝刊
 
 
 

 東芝は6分間で充電できる電気自動車(EV)用のリチウムイオン電池を開発した。負極の材料にチタンとニオブの酸化物を使い、結晶がきれいに並ぶように合成することで、体積あたりの容量を2倍に高めた。短時間の充電で実用的な水準の320キロメートルを走行でき、EVの利便性が高まるとみている。2019年度の実用化を目指す。

 リチウムイオン電池はリチウムイオンが電解液を通じて正極と負極の間を行き交って、充電や放電を繰り返す。負極には主に黒鉛が使われる。

 チタンの酸化物は電気を蓄える性能が高い。ニオブを加えて微細な結晶がそろうように合成したところ、リチウムイオンが負極に入り込みやすくなって容量が高まった。従来の5倍の電流で充電が可能で、6分間で容量の90%まで充電できる。従来は80%の充電に30分間かかっていた。

 幅11.1センチメートル、高さ19.4センチの電池を試作した。充電や放電を5000回繰り返しても、容量などの性能は低下しなかった。セ氏マイナス10度でも急速充電でき、冬の寒冷地でも使えるという。

 炭素の負極に高い値の電流で充電すると、電解液に溶けていたリチウムイオンが固体になり、性能が落ちたり、劣化が早まったりした。チタン・ニオブ酸化物はこうした問題が起きないという。

 理論的には、さらに3割ほど性能の向上が可能になる。今後、改良を進め、6分間の充電で400キロメートル走行できる電池の実現を目指す。

 


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