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まつ~さんのBlog

電気自動車のこれまでとこれから。 2016-03-29 14:10:01

電気自動車であるリーフにどっぷりはまって、早5年。

ガソリン車の良さは知っているけれども、所有するなら電気自動車を手放せなくなっている、まつ~です。

次世代自動車のひとつである電気自動車、初期から付き合ってきて見えてきた楽しさと課題。
簡単にまとめようとしたら、長文になってしまい、当初燃料電池自動車も絡めたブログにしようとしたのに、断念(笑)
それだけ、発見が多かったのかな、と思いました。

まつ~の体感し、感じている電気自動車の雑感というところ、新年度を迎えるにあたり、ブログにしたためたいと思います。


第1章 まつ~と電気自動車リーフとの出会いと付き合い




リーフをはじめとする電気自動車、本格的に発売されたのが2010年。
当初、急速充電スポットは、全国で200~400程度。
当時、最高のカタログ走行可能距離であったリーフで、200キロ。
この性能をフルに使って、急速充電スポットを経由しながら走る、という車でした。

そして、実際に使ってみると・・・

200キロなんて、ファンタジー(笑)
まったく走れません。

冬が来てビックリ。
下手したら暖房付けたら80キロ程度しか走れない。

まつ~は自宅に充電コンセントをつけないで初期は試していたので、わざわざ「充電スポット」まで寄り道をして、無駄なルートもなく、移動する・・・そんな使い方でした。

冬が来てさらにびっくり。
なんと、毎日急速充電が必要です。
次の日の運用分まで貯金しておかなければならないからです。
2011年当時は、まつ~の自宅近辺には1か所しかありませんでした。
運用時間は10~23時。
無料開放でした。

冬に、毎日充電して帰宅するものですから、もはや、通勤時間が30分増えた(勤務地が遠くなった)と自分に言い聞かせてリーフを使っていたんですね。
しかし、これも長くは続きませんでした。
同じ使い方をする、リーフオーナーとバッティングするようになったのです。
当初は、充電待ちの間、のんびり会話を楽しんでいましたが・・・毎日会うと会話もなくなります。
そのうち、そのリーフの先に充電スポットに行くか、後になるか、これでさらに充電の完了時間が遅くなり、どんどん帰宅時間が遅くなり・・・

心が折れました(笑)


*当時の大黒充電スポット

自宅にコンセントをつけました。

一軒家だったからなんとかなりましたし、最終的には充電コンセントをつけるつもりではいましたが、こんなに心が折れてコンセントをつけることになるとは思いませんでした。
最初からつけなかった理由は・・・
①無料でつけてもらう、なんていう特典はなかった(笑)
②新築の家にコンセントつけるのを嫁が反対した(かっこ悪いし、いつまでも使わないかもしれない)

が、日に日に帰宅が遅くなるまつ~を見て、嫁もさすがに折れて・・・
自宅にコンセントをつけることができました!!


*俺だけの充電スポット(笑)

これだけで、劇的に世界が変わりました!!!

今まで、急速充電器(無料)という他力本願がメインで、他の人とも取り合いをし、電池が多少残っていても、次の日の走行距離から、前日にやむを得ず充電しないといけない・・・

そんな生活から・・・

電池がギリギリでも自宅まで戻ればOK!!

次の日は、100%!!

電気代も一回当たり200円程度!!(当時のガソリン1.5リットル分)

リーフのある生活が激変したのです。

心が折れて、正直後悔していましたが、こんなに楽しい乗り物はない!!と思い始めました。

そう、自宅で充電するようになることで、
「ガソリン車と同系列で比較していた感覚(クルマ)から、電気で動く乗り物という感覚」
に変わった瞬間でした。

ということで、まつ~のリーフ愛が芽生え、ドンドン遠出をするようになります。
冒険をするようになりました。
自宅が基地になった安心感ですね。

走れば走るほど、発見があります。
高低差・気温などなど・・・
また、新しく充電スポットができると大興奮!わざわざ出陣!
もはや宝探しやモンスターハンターでいうモンスター狩りのような感覚です。

年々、急速充電スポットが増えていきました。
劇的に変化するまでは2~3年を要しましたが、2014年以降、激増。

なんと、今では急速充電スポットだけで、全国に約6800カ所あります!
もはやありすぎて、新しく充電スポットができても、スルーです(笑)

発見に次ぐ発見。
私にとって、リーフがもたらした価値観は、クルマだけにとどまらないものでした。
本当に今でも飽きません。
この感覚は、充実しすぎたガソリン車やハイブリッド車にはないでしょう。
万人受けするものではありませんが、この楽しさは、伝えていければと思います。




第2章 電気自動車のこれからの課題



まつ~にとって、手放せなくなった電気自動車ですが、これからの課題はたくさんあります。

車両の進化という側面と、インフラの進化の側面です。

車両の進化という側面で、昨年リーフがカタログ値280キロの30kw/hリーフが発売になりました。(以下30リーフ)

この30リーフは、一つの電気自動車の課題を上手に解決しています。
それは・・・
電池容量を増やすと、単純に充電時間が長くなる
ということです。

この課題を30リーフは急速充電の吸い込み効率を良くすることで解決し、今までの24リーフと同じ時間(30分)で、たくさんの電気を充電できるようにしました。
充電効率の最大化、はこれからの電池の進化の中に必要な要素です。
ただし、これは、「急速充電器側の進化」も必要です。
容量が多いバッテリー搭載車に対して、効率よく充電できる対応が必要になります。
また、あえて耐久性やその性能からか、いわゆる「中速」というスピードの充電器もたくさんあります。
そういったものと、大容量バッテリー搭載車と、どう共存していくか、重要です。

また、電池容量を増やした電気自動車には、もう一つ大きな課題があります。

自宅充電が現実的でなくなることです。

まつ~が劇的に電気自動車にメリットを感じた「俺の充電スポット」
これが意味をなしません。
30リーフも、自宅充電で15%から100%まで充電しようとすると、8~9時間かかってしまいます。
200Vで15Aだと、最大でも1時間で3kw/hしか入らないからです。
これでは、「お得な夜間電力タイム」を超えて充電する必要があり、他の生活(ドライヤーや朝の自宅の暖房として利用するエアコン)とバッティングし、結果自宅の電気契約容量をアップし、電気依存が進んでしまします。

電気自動車の電池容量が増えるということは、マンションなどで自宅で充電できない方には最大のメリットを与えますが、自宅充電も視野に入れていると「そこまでの電池は必要ないというのが現実」だとわかってきます。
ただし、この後触れますが、電池の劣化に対し、元々の容量が多いということは、10年使用した場合など差がありますので、その限りではありませんが。

電気自動車の進化は、電池をでかくすればいい・・・
カタログ数値が良くなればいい・・・
案外、そんな単純なものではないような気がします。

電気自動車の課題・・・
電池の小型化・大容量化・低価格化
電池の仕様効率の向上(1kw/hあたりで走る距離を増やす。燃費を良くする発想)
充電性能の向上・耐劣化性能の向上(熱対策含む)
車種バリエーション増加と車両の必要にあわせた車両の小型化
などなど

そして、今、発売から5年以上経過して、電気自動車が課題として最も大きな問題は・・・
バッテリーの劣化とどう付き合うか。
これだと思います。

多くのブログで拝見することができるようになりました。
日産のバッテリーに対するあいまいな「容量保証」や「劣化への回答」。
残念な対応と感じるものもあれば、工業製品だから仕方ないな、と感じる部分もあり。
まつ~は不幸中の幸いながら昨年全損事故により中期型24リーフに乗り換えたため、
初期型の劣化を実感していたころから一気に解放されてしまいました。
よって、バッテリーは新品で、なにも不満がなくなってしまったのです。
これは、直面しているオーナーに対して、なにもコメントできない状況です。
多くは取り上げませんが、電気自動車の基幹部品がバッテリーである以上、
企業秘密である部分、工業製品という消耗品である部分、企業側の利害など
たくさんの課題がある中、メーカーもオーナーもWIN-WINの関係になってほしいです。
30バッテリー載せ替えなども提案されていますが、それが技術的に可能であるのなら、それもお互いの利害を見て検討してほしいです。

5年を経たからこそ、初期の劣化したバッテリーと向き合えるということは、メーカーとしては「チャンス」だと思います。
他のメーカーはまだ向き合えていないのですから。
オーナーとの良好な関係を大事にしながら企業価値を高めてほしいです。

電気自動車が進化する中で、
バッテリーの大容量化が進むと、劣化した際の残存容量が増えます。
そのため、耐用年数が増えると考えていいのではないでしょうか?
ただし、それはあくまで「1充電航続可能距離に価値観を置いた場合」ですが。

30リーフでは、7割に劣化したとしても、現実的に15キロ程度の電池を使えます。
これは、新車の初期型24リーフでマージンを4キロ削られて、80%充電をお勧めされた状況と変わりません(笑)
十分と感じることができる人も多いのではないでしょうか。
電池の大容量化は、電気自動車の一般的な普及に関しては、そう考えると欠かせない要素ですね。


インフラ側の進化としての課題としては・・・

現在のようなNCSなど充電ネットワークによって明確に権利義務関係がはっきりすること
既存の充電インフラの維持と、耐久年数を過ぎたもののスムースな投資と入れ替え
充電器の最適な設置(充電過疎地をなくす)
来るべき大容量電池車両に対する対応
最適なインフラ配置の再構築(チグハグな感があり)
新しい充電方法の研究(非接触充電など)
などなど

インフラに投資されるためには、PHEVの車両なども含めて、適切に料金の回収が必要です。
そのためには自動車業界全体で支えていかないといけませんね。
トヨタが新型プリウスPHEVで、急速充電器対応を発表しました。
既存の充電インフラに頼るのではなく、自社網も一気に設置をし、かつ「適切な料金プランの充電カード」を設定することで、電気自動車業界全体のメーカー同士のWIN-WINを構築して、ユーザーに選択肢を提供してほしいですね。


本当に雑感になってしまいました。
それだけ、語りたいことが多くなるのが電気自動車の魅力です。
オーナーに会うと、話題が尽きません。
それだけ、発見が尽きないということだと思います。

この楽しさは、きっと1970年代くらいのモータリゼーションに通じるものがあるのではないか、と勝手に思っています。
今後も引き続き、楽しんでいきたいと思います。
もはや、趣味です。
そんな新しい価値観をくれた、電気自動車という分野を応援していきたいと思います!!


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